手技104:One Step Up 救急活動(第4回) 小児ITLS

 
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基本手技

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One Step Up 救急活動

第4回

小児ITLS(インターナショナル・トラウマ・ライフ・サポート)

〜小児への病院前外傷アプローチについて〜

Lecturer Profile of This Month

森出智晴(もりで ともはる)

所属:札幌市消防局
年齢:37歳
出身地:札幌市
趣味:オートバイ、息子と遊ぶこと
消防士拝命:平成1年
救急救命士資格取得:平成10年
ITLS Advanced Instructor, ITLS Pediatric Instructor


シリーズ構成

若松淳(わかまつ まこと)

胆振東部消防組合消防署追分出張所


小児ITLS(インターナショナル・トラウマ・ライフ・サポート)

〜小児への病院前外傷アプローチについて〜

「かけがえのない、子供たちの命を救うために」

小児の外傷傷病者に対するアプローチは、非常に多くの困難な問題が存在する。時間的な制約、親との関わり、小児の特徴、等々・・・。


○救急症例
A Case Report

・9ヶ月男児、意識なし!

まだ寒さの残る3月。待機室で束の間の夕食も終わり、救急活動検証表の作成や救急出動報告書等の事務をしていた。

19時30分頃、無機質な機械音声とともに救急出動が指令された。感染防止等を行い、救急車を現場に走らせた。

無線により「9ヶ月、男児。母親とともに入浴中に転倒、もしくはひきつけの模様。現在、意識なし、呼吸あり。母親はあわてている状態で聴取に対し要領を得ない」との通報内容であった。通報内容から痙攣発作が第一に頭の中に浮かんできた。ひょっとしたら転倒による頭部外傷もあるかもしれない。内因、外因のどちらでも対応できるようにいつもの携行資器材に加えて、あらかじめ車載してある「小児セット」及び小児用のネックカラー等を持参するように隊員に伝えた。


写真1 9ヶ月の男児 どのような潜在的な危険があるだろうか

・瞳孔不同あり!

現場マンションの共同玄関で部屋番号を呼び出し、オートロックの解錠の際に応答したのは母親で、相当あわてている様子がうかがえた。「呼吸はある」とのことだった。「すぐに行くので動かさないように」と伝え、現場住宅内に進入すると、母親が子供の名前を呼ぶ声が聞こえる。傷病者に至るまでの室内は特に変わった様子はなかった。強いて言えば小さい子供のおもちゃが少し転がっている程度だった。

母親に自己紹介をして名前を確認する。傷病者は、和室の布団上に仰臥し、紙おむつがつけられていた。母親は3歳くらいの姉とともにいた。頭部保持を注意深く行った。JCS100 不穏状態、四肢は動いているが少し様子がおかしい。呼吸は保たれているがうなっているような音。徒手的に気道確保し、口腔内の唾液を吸引したところ音は少し弱くなった。呼吸は54回/分。脈拍は大腿動脈で触れ144回/分。酸素投与後、もう一度四肢の動きを観察したところ、両下肢の動きはあるものの軽度伸展位、両上肢は活発に動くが時折屈曲位で固定。GCSはE1V1M3。全身観察したところ頭部も含め明らかな所見はないが、瞳孔不同が観られ、三次医療機関選定とした。

母親に受傷機転を現場で聴取しようとしたが、慌てており興奮状態で要領をえなかった。母親に観察結果と病院選定を簡潔に説明した。

・「お母さんも頑張りましょう」

ネックカラーを装着し隊員2名で全身を保持しつつ車内収容、搬送病院が決定、搬送開始し、母親に現在の状態、処置の内容、搬送予定の病院を説明し「お子さんは頑張っていますよ。お母さんも頑張りましょう」というように声掛けをしたところで、母親は、やや落ち着いた様に見受けられた。ようやく母親から「入浴中、浴槽の縁につかまり立ちをさせてお姉ちゃんの体を洗っていた。大きな音がしたので振り返ったら床に倒れて泣いていた。その後ぐったりしたようになり、さらに手足を動かしたり固まったりしていた。」と、かなり難渋はしながらも聴取した。

搬送先の三次医療機関に情報提供しながら病院到着し引継ぎ。各種検査の後ICUに入床、後日、脳神経外科病棟に転科となった。

診断名:急性硬膜下血腫、脳挫傷



Pediatric BTLSの概要
What is “Pediatric BTLS”?

小児外傷対応では、様々な困難な事象が存在する。たとえば、年齢に応じた子供たちとのコミュニケーションの取り方、小児の各年齢階層での解剖的な相違、正常なバイタルサインの相違、資器材の問題、さらに感情的に混乱した両親とのコミュニケーション。どれも難しいことばかりである。

Basic Trauma Life Support(BTLS、ベーシック・トラウマ・ライフ・サポート。現在のITLS、インターナショナル・トラウマ・ライフ・サポート)は、1982年にアメリカ救急医学会アラバマ支部の地方プロジェクトとして始まった成人の病院前外傷アプローチである。この中でも小児外傷対応の内容については触れられているが不十分であった。そのBTLSが1995年にPediatric Basic Trauma Life Support(ペディアトリック・ベーシック・トラウマ・ライフ・サポート、小児BTLS)を開発した。標準化された成人の病院前外傷アプローチに習熟した救急医療従事者に勧められたものであり、外傷を負った小児に対応する上で、自信を持って的確な判断が出来るような実践的なトレーニングがコースの中で行われる。

BTLSは、2005年からITLSに名称を変更しており、本邦ではメディカ出版から、日本語訳の書籍「小児ITLS」*1が発刊されていることから、本稿では以下、「小児ITLS」に統一する。



外傷の予防
Prevent Trauma, Prevent Child Death

我が国の1歳以上の小児の死亡原因第1位が「不慮の事故」であることは、皆さんもご存じのことだろう。小児のほとんどの外傷は、予防可能なものであると言って良い。各年齢層で好発する受傷機転と予防を表1にまとめてみた。

表1 年齢層ごとの受傷機転と予防

年齢(月齢) 受傷機転 予防法
乳児期 0ヶ月から12ヶ月 墜落
転落
溺水
熱傷
両親の教育が重要。チャイルドシートの導入と取扱い、転落防止のための窓やベビーベッドの柵、階段の柵、手に届く危険な物品の除去、浴槽(水をためた)の施錠等。児童虐待に対する社会的取り組み。
幼児前期 1歳から3歳まで 転落、墜落 自動車事故
溺水
熱傷
両親を中心に行う。自立のレベルに従って両親らの監視が重要になる。チャイルドシート、ジュニアシート、シートベルト、自転車同乗時のヘルメット装着を教え始めるのに最適な時期。
幼児後期 3歳から6歳まで 自動車事故(歩行中も含む)
自転車事故
溺水
熱傷に加え、火災
両親の教育も必要だが、子供本人にも教育する。予防教育、自転車や交通ルールの教育に適している時期。火や水を恐れ始めているが興味もあるので本人にも教える。
学童期 6歳から12歳まで 自動車事故
自転車事故
溺水
熱傷
両親も積極的な役割を担うが、本人教育が重要。自らの行動に責任を持ち始める。学校教育の中で行われることが多いが、家庭での予防教育の補完も必要。
思春期 12歳から18歳まで 自動車事故
少ないが溺水や転落
スポーツ
薬物(アルコール)
学校教育の中で行われることが多い。軽率な危険な行動をとることもある。両親や地域社会の関わりも必要になることがある。

チャイルドシートは、平成12年に6歳未満の小児に対し装着が義務化されたが、義務化以降もいまだ装着率は低く、また車両への不適切な装備や子供への不適切な装着も多い。

平成20年6月1日から、改正道路交通法が施行され、「児童(6歳以上13歳未満)又は幼児(6歳未満)を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない」という努力義務が課せられた。しかしながら、あくまでも努力目標であり、法令に罰則規定はない。

15歳未満の自転車事故による死傷者は年間約4万人で、自動車事故や歩行者事故による死傷者数を遙かに上回る。自転車事故での死亡と関連が深い頭部外傷の重傷度は、ヘルメット装着により著しく減少することが知られているが、本邦では自転車乗車時のヘルメット装着に対する意識は低い。*2

我々はあらゆる機会を通じて、事故の未然防止や重症化の予防を訴えていくべきではないかと思う。

提示した症例では、入浴用の乳児用椅子等があれば防げていた事故かもしれない。



自信に満ちたアプローチへの準備
Your Confidence Makes Patients Comfortable

慌てた両親をもっとも安心させるのは、救急隊員の的確かつ自信に満ちたアプローチである。

小児に対応する場合、何が困難になるだろうか。

まず、小児はコミュニケーションが難しいと言うことではないだろうか。小児は泣き叫び、親に抱きついて離れず、訴えが乏しいことを皆さんも経験しているだろう。表2に、各年齢層における観察時の手法の例を記載した。

表2 年齢層ごとの特徴

年齢(月齢) 特徴 手法
乳児期 0ヶ月から12ヶ月 あやすと笑う、追視 3月
寝返り 5月
お座り 6月
はいはい つかまり立ち 9月
歩く 12月
両親を視界に置く
空腹や寒暖の差を避ける
幼児前期 1歳から3歳まで 単語を話す
単語がつながる
好奇心旺盛
自己主張したがる
両親と一緒にする
両親に励まさせる
わかりやすい言葉で話しかける
簡単な命令に従う
幼児後期 3歳から6歳まで 言葉による表現が優れてくる
「どうして?」が多い
身体の傷付きをおそれる
非常に良く動き回る
両親の関わりはかなり重要
問いについては正直に答える
子供の考えを受容する
お気に入りのオモチャがあるかも
学童期 6歳から12歳まで 言語の発達
具合が悪いことや受傷機転を話す
死を恐れるが不完全な理解
恥じらいが出て来る
両親は大きな役割
本人の意志も考慮
本人への観察や処置の説明
正直に答える
思春期 12歳から18歳まで 自己決定
意志決定
仲間から受容れられない恐怖
死に恐れを感じ理解
選択することを許す
自主性の尊重
両親と一緒を希望する者もいれば逆もいる
仲間友人を巻き込む

各年齢層における、解剖学的差違や各バイタルサインの標準値の違いは、傷病者の評価を困難にするばかりか、おぼろげな記憶に頼ってしまうと過小評価になる可能性もある。そこで小児ITLSでは、各年齢層の正常バイタルサインを記載したポケット携帯カードを作成し携行することを推奨している(表3)

表3 年齢ごとの体重とバイタルサイン

年齢 体重(kg) 呼吸数(/分) 脈拍数(/分) 収縮期血圧(mHg)
新生児 3-4 30-50 120-160 60-80
6月-1歳 8-10 30-40 120-140 70-80
2-4歳 12-16 20-30 100-110 80-95
5-8歳 18-26 14-20 90-100 90-100
9-12歳 26-50 12-20 80-100 100-110
13歳- 50- 12-16 60-90 100-120

写真2 ブロズロー・テープ

小児ITLSの先駆けである米国では、小児傷病者の体重及び適応する資器材のサイズを確認するための「Broselow Tape ™(ブロズロー・テープ ™)」(写真2)がよく知られているが、国内では、生垣ら*3が、「PESテープ(Pediatric Emergency Scale Tape、ペディアトリック・エマージェンシー・スケール・テープ)」を研究した。また、「PEM (Pediatric Emergency Mat、小児救急マット)」が日本光電から発売されている。

↑写真3 小児資器材を収納したバッグの例

その他の工夫としては、小児用の気道管理資器材を一つのバッグに収納し、各サイズの適応体重一覧表を作成しておくといった方策も有用であろう。(写真3)

小児外傷対応では、特殊な資器材が必要なように思われがちであるが、そうではないことも多い。現在使用している資器材でも十分に活用できる場合があること知っておく必要がある。しかし、現場で対応することになってから、いろいろ工夫することを考えていたのでは、やや迅速性や隊員間の協調性にかけるのは言うまでもない。

まず、自分の隊がどのような資器材を持ち、それはどのくらいまでの年齢層をカバーできるのか、また、工夫によってカバーできる年齢層がどのくらいまで広がるのかを確認し、事前にトレーニングしておく必要がある。

写真4 チャイルドシートに固定されている子供。

バックボードによる固定やチャイルドシートごと固定を行う際、体幹部や大腿部にタオル等を巻いた詰め物をするためにはどのような大きさがどのくらい必要なのかをあらかじめ知っておき、また準備しておくのは重要である。(写真4)また、中立位を保つために、背部に入れるタオルやパッドはどのくらいの厚さがよいのかも、知っておくべきであろう。

乳児では、成人用の腰部背部用といった、大きいサイズの陰圧副子を全身固定に使える可能性がある。また、KED(Kendric Extrication Device, ケンドリック・エクストリケーション・デバイス)は小児傷病者の全身固定にも使える。

写真5 乳児用バックボード

写真5 小児用スリーブ

参考までに、小児ITLSコースでは、成人用バックボードに被せる小児用スリーブや、乳児用のバックボード(写真5)を使用する。



傷病者評価
Assesment of A Child

では、実際の小児ITLSコースで推奨されている傷病者評価はどのようなものなのであろうか。実は、アプローチの系統は成人のそれとほぼ変わりがない。(表4)*1

この項では、傷病者評価では成人ともっとも異なっているイニシャル・アセスメント(Initial Assessment 以下、初期評価とする)を中心に、述べていくこととする。

先にも述べたとおり、各年齢層におけるバイタルサインの標準値の違いは、評価を困難にし、おぼろげな記憶に頼ると過小評価の可能性がある。そこで、小児の初期評価では、成人のように「おおまかな早さ、深さ、強弱」等で迅速に評価するのではなく、呼吸、脈拍は回数をしっかりとカウントし把握することが必要になってくる。表3のような携帯カードを見ながら正確に評価することが重要である。特に、小児では気道や呼吸のトラブルによる低酸素状態に陥ることが、致命的になり治療期間の延長につながることも考えられるので、確実な観察、評価が必須である。プレホスピタルでは、低酸素状態等による二次的損傷を防ぐことが最も重要である。

気道評価では、小児は、分泌物過多や気道の解剖等により、容易に気道トラブルを引き起こすので、「騒がしい気道」は徒手的気道確保や清拭、吸引等の処置が必要になっているかもしれないことを常に感じていなくてはならない。また、呻吟は、乳児における呼吸障害の兆候であるので見逃してはならない。呻吟は乳児期の呼吸機能が十分に発達していない段階で呼吸障害が起こると、呼気時に気道内圧をあげて肺胞を膨らませたままにしておこうとする生理的反応であるので、呻吟とわからなくとも呼息に併せて「ぶぅぶぅ」や「ぐぅぐぅ」と言った音が聞こえることは、呼吸障害の重要なサインであるので見逃してはならない。また、乳児期においては異物誤飲の可能性も忘れてはならない。

呼吸状態に関する処置においては、十分な酸素化が重要なのは言うまでもない。しかしながら小児傷病者では、呼吸回数の多さ、不慣れな器具の操作、気道確保の困難さ、さらに小児特有の呑気のしやすさ等クリアしなければならない問題が多い。単なる頻呼吸、呼吸努力を伴う頻呼吸などの代償期(傷病者が自分の代償力で補っている)の場合には、いつでも補助換気ができるように準備しつつ、酸素投与で経過をみる。意識障害やチアノーゼを伴ったり徐呼吸となり呼吸不全に陥るというような、すでに代償できない呼吸状態となった場合に補助呼吸を開始する。

循環の評価では、脈拍の回数をしっかりと把握することが重要である。1歳以上ならば橈骨動脈で脈拍の触知を試みる。末梢血管再充填時間(キャピラリー・リフィリング・タイム)も使用される。爪床を5秒間圧迫し、2秒以内に再充?すれば正常という循環状態の評価法である。爪床が圧迫困難な場合は、「手背部」「足底部」や「前額部」も使用される。また、皮膚の色調と湿潤は、成人の循環の評価と同様である。処置では活動性の出血に対する止血や、早期からの保温が重要である。また、初期評価は、外傷に限ったことではなく内因性のアプローチにも有用である。



両親との関わり
Patents and Ambulance

小児対応では、両親が非常に重要な役割を持つ。たいていの親は慌てているか、興奮している。さらには、やり場のない怒りの矛先を救急隊員に向けてくる場合がある。皆さんもそのような経験はお持ちではないだろうか。それは決して不自然な反応ではないし、対応している救急隊員は傷病者への観察処置と平行して両親の対応もしなければならない。

写真6 両親に何を行ってもらう?

両親との関わりで重要なのは、両親に、自信を持った態度で、そして「今、子供にどのような観察を行っているか」「なぜこの処置が必要なのか」を説明することである。もちろん、ある年齢以上の傷病者(子供)にも同時に話すことが必要である。決して無言で現場活動を行ってはならない。救急隊員間の情報共有はもちろん必要だが、隊員同士の情報共有ばかりであると、両親は疎外感を感じ、さらに不安な状態に陥るかもしれない。観察し処置を行っているということを的確に親にも与えることにより、子供の治療(処置)に参加しているという意識を持てるようにすることが必要である。また、一旦落ち着いた状態になった両親にはより積極的な協力を試みると良い場合もある。両親から見た今の子供の顔色を聞く、救急隊員が観察をすることを、両親から子供に説明させるなど、親は第四の救急隊員になりうるということである。

そして、両親との関わりで触れなければならないのが、虐待の可能性である。救急隊員が傷病者(子供)に接触する前での現場状況の評価において、全体的な印象は重要である。両親の無関心さ、住居内の様子、兄弟姉妹がいればその様子等、違和感として感じることが多い。そして傷病者を観察し、疑いがあれば、関係各機関(警察、児童相談所)への通報を行うべきであろう。創傷がなくてもネグレクト(育児放棄)により、るいそう状態が観られることもある。特に乳児期においては、子供が親に依存している状態であり、説明のつかない受傷機転から推測されることもある。



終わりに
Writer’s Comment

今回は、事故予防、事前準備、小児との対応、両親とのかかわり、そして傷病者評価について解説してきた。冒頭にも述べたように、小児の対応は困難なことが散見している。しかし、これらに取り組む価値は大きいものがある。なにより、傷病者の予後に大きく関わることが出来、それが良い方向で達成できた時、何にも代え難い喜びを感じるであろう。

ITLS Japanは、全国各地で積極的に小児ITLS講習会を開催している。今回は全て紹介出来なかったが、チャイルドシートに乗った小児の、車両からの緊急救出等もコース内で実技トレーニングが行われる。

またショックに対する輸液療法や骨髄輸液、気管挿管の実技等も行われる。これらの手技は、現在は救急救命士が現場で行うことはもちろん出来ないが、災害現場での医療やドクターヘリ、ドクターカーといった医療行為が救急現場で行われる可能性がある場合、医師の臨場要請の判断や医師の行う処置の介助に必ずや役立つ場面がある。小児ITLS講習会を受講しさらに知識技能を身につけることをおすすめする。


・ITLS Japan ホームページ: HYPERLINK “http://www.itls-japan.com/” http://www.itls-japan.com/
・*1 救急救命スタッフのための小児ITLS: メディカ出版, 2007, ITLS日本支部
・*2 改訂第3版 救急蘇生の指標 2005 医療従事者用; へるす出版, 2005, 日本版救急蘇生ガイドライン策定小委員会 編著
・*3 小児救急用テープ “pediatric emergency scale tape”(PESテープ)の試作: 麻酔 48:86-90, 1999, 生垣正, 遠山芳子, 杉本祐司ら


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08.11.1/11:08 AM

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