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20325救助の基本+α(42,43) はしごクレーン 海老名市消防署 東海林圭一

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月刊消防2019/11/1号、2019/12/1号 月刊消防 「救助の基本+α」 投稿原稿 1 寄稿にあたっ...
月刊消防2020/1/1号、2/1号 月刊消防 「救助の基本+α」 投稿原稿 「救助の基本+α」シリーズのはしごクレーン...

月刊消防2020/1/1号、2/1号

月刊消防 「救助の基本+α」 投稿原稿

「救助の基本+α」シリーズのはしごクレーン編を投稿させていただくことになりま
した、海老名市消防署東海林圭一と申します。

1 はじめに

(1)位置


海老名市は、神奈川県のほぼ中央に位置し、東経139度26分11秒~139度22分09秒、北緯35度28分38秒~35度23分59秒、海抜11~84mにあり、西は清流相模川を隔てて厚木市と接し、大山・丹沢をはじめ秀峰富士を望み、東から北にかけては綾瀬市・大和市・座間市に、南は藤沢市・寒川町と接しています。

(2)地勢

地形は長方形に近く、東西6.15キロメートル、南北8.70キロメートル、総面積26.59平方キロメートルで南北に長く、東部丘陵地帯と沖積層地からなる西部平坦地とに分けられ、水に恵まれた気候の温和な土地となっています。

(3)消防本部の概要

当市の消防本部は、昭和46年4月1日発足以来、消防力の強化拡充に努め、現在では1本部1署2分署1出張所を配置し、職員数は171人(平成31年4月1日現在)となっております。また、新たに令和2年度中の開署を目途に西分署を整備し、約13万3,000人の市民が安全で安心して暮らせるまちを目指します。

2 低所からの救助が予想される災害


(1)地下における火災現場からの逃げ遅れ
(2)地下工事現場への墜落
(3)地下におけるガス中毒、酸素欠乏等
(4)土砂崩れ
(5)水難救助事象
(6)その他


以上の災害が考えられ、救助活動に際して状況把握が困難で、行動範囲が制限される事が多いと考えます。また、二次的災害の発生危険や行動障害も伴います。


3 低所救助方法


(1)はしごクレーン救助


はしごクレーン救助法は、三連はしごにつるべ式を設定して要救助者を引き上げる

写真2

はしごクレーン救助

(2)使用資器材

写真3


・三連はしご
・テープスリング(120㎝)×2本
・テープスリング(60㎝)×1本

・軽量滑車&カラビナ(大)×3個
・カラビナ(大)×2個
・小綱×1本
・確保ロープ×2本
・進入用ロープ×1本
・救助ロープ(投下袋)


(3)作成要領

1)上部固定滑車

写真4
・テープスリング(120㎝)を3重にする
・最上段の横さんに、ひばり結びで結着し引き綱の滑車に干渉しないように、右側に寄せる

/>

写真5
・結着したテープスリングに滑車&カラビナを設定する

2)下部固定滑車


写真6
・最下段の横さんにテープスリング(120㎝)を3重にし、ひばり結びで結着する
・上部固定滑車と同様に右側に寄せて結着する
・結着したテープスリングに滑車&カラビナを設定する

3)上部支持点

写真7
・テープスリング(60㎝)を最上段の横さんから4段目にひばり結びで結着する
・先端をフューラー結びにしてカラビナを設定する

写真8
・下部固定滑車に救助ロープを通す


写真9
・取手部1段上から1段ずつ下げて通す


写真10
・更に1段ずつ下げて通す


写真11

・上部固定滑車に救助ロープを通す

写真12
・救助ロープの先端にもやい結びを作成し、カラビナを設定する


写真13
・上部支持点にカラビナを設定した後、動滑車を設定する


写真14
・取手部に動滑車(カラビナ)を取り付ける

5)下がり綱

写真15
・最上段の横さんから3段目に進入隊員用下がり綱を設定(左側)する
※下がり綱は進入隊員の回転防止等に使用

6)確保ロープ

写真16
・最上段の横さんから2段目に確保ロープを設定(左右)する

7)破断防止(ブルージック)


写真17
・破断防止の位置は、三連はしごをたてた時に活動隊員の手の届く位置に設定する

(4)作成要領(2名)

写真18
・1・2番員で上部・下部固定滑車作成

写真19

・1番員は上部支持点及び下がり綱設定
・2番員は救出ロープおよび動滑車設定

写真20
・1番員は三連はしごの保持

・2番員で確保ロープ設定


写真21

1・2番員で確保ロープ設定


写真22
・1・2番員で破断防止作成

⑥搬送

写真23

搬送

(5)進入要領


写真24

強度確認


写真25

降下点を確認後、下がり綱を降下


写真26

取手部から動滑車「カラビナ」を離脱


写真27

進入隊員にて動滑車設定後壁面へ移行


写真28

プルージック操作

(6)直引き要領


写真29
・動滑車カラビナを上部支持点に取り付ける


写真30
・先端もやい結びカラビナを離脱


写真31
・離脱状況


写真32
・全景「直引き」
つるべ式では、救出ロープの長さが足りない場合に直引きに変更する


(7)引上げ要領

写真33

・進入隊員は、はしごクレーンを使用し要救助者の元に進入します。要救助者を縛帯又は担架に収容します。

写真34

・引上げ隊員は、はしごに正対する位置でロープを手操って要救助者を引上げます。

・確保隊員は引上げ隊員の後方で確保ロープを身体確保します。

写真35

・要救助者が上がって来たらロープを引き寄せ、要救助者を安全な場所へ降ろします。

(8)引込み時注意点


写真36

基底部がずれる

写真37
三連はしごが不安定になる

(9)基底部の安定


写真38

スリングロープ等で固定


写真39

スリングロープ等で固定

写真40

敷板


写真41

毛布

写真42

ホースブリッジ


写真43

ゴムマット

4 おわりに

昨今、多くの救出・救助方法が考案され、救助技術は日々進歩しています。部隊及び個々の救助技術を向上していくことは重要なことです。
我々救助隊には消防救助操法という訓練の基本があり、基本があってこそ災害(応用)に対応できると考えています。本市のはしごクレーン救助も消防救助操法を基本に簡素化したものです。


写真44

写真45

東海林圭一(しょうじけいいち)
消防司令
H29年
消防大学校
第75期救助科

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