090209頭痛の話
評者)うりぼう
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著者 古井倫士
中央公論新社
\740+税
★★★★☆4点
良書である。頭痛といういたってポピュラーなテーマを、医学的見地から体系的に解説している。難解になりがちなこの種の本にあって、本書は、全6章にわたり専門的な事柄を平易な語り口で分かりやすく説明している。代表的な頭痛である片頭痛や緊張型頭痛についてはそれぞれ章を割り当て、その治療方針にも触れている。また、危険な頭痛としてクモ膜下出血や脳出血、脳梗塞などに関しても実際の画像を示しながら症状から診断に至るまでを解説している。
さて、なぜ本書を良書として紹介できるのか、それは「どうして頭痛がするのか」という本質的な問いに対して丁寧に応えているからであり、科学的な知見と著者の長年にわたる臨床経験に基づいて全編が記述されているからである。各章末にある「歴史にみる頭痛」も興味深い。
http://ops.umin.ac.jp/
10.5.16/5:49 PM
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