071126斜里地区スキルトレーニング 基礎実技
コースコンセプト
救急蘇生ガイドライン2005に基づいたBLSを適切に実施できる。
【参考】ICLSでのBLSコンセンサス
【到達目標】
・救命の連鎖を理解できる.
・心肺蘇生の必要性を判断し行動できる.
・成人に対するBLSを確実に行うことができる.
・AEDを安全で確実に操作できる.
【必修項目】
・救助者の安全確認,感染防護を意識できる.
・反応の確認と,その後の人と物の要請ができる.
・心肺停止の判断ができる.
・フェイスシールド,ポケットマスク,バックバルブマスクを用いて人工呼吸ができる.
・有効で絶え間ない胸骨圧迫ができる.
・AEDの必要性を理解し安全で確実な操作ができる.
【推奨項目】
・通報前に2分間CPRを施行する場合(溺水,呼吸原性心停止)を説明できる.
・換気時に胃に送気しない工夫を説明できる.
・回復体位
【指導内容】
1)安全の確認,感染防護
・現場の安全確認
・フェイスシールド,ポケットマスクの使用の推奨.
2)反応確認,人と物の要請
・院外:意識が無い→119番通報,AED.
・院内:意識が無い→人手,救急カート,AED(除細動器).
*CPR開始前にAED(除細動器)を要請することが,救命・社会復帰に重要なことを強調する.
3)気道確保
・「頭部後屈+顎先挙上」を指導する.
・下顎挙上は熟練者以外には推奨しない.
4)呼吸と循環の確認
・コースガイドブックに準じて呼吸と循環の確認は同時に行う.ただし自信がなく別個に確認した場合も容認する.
・「見て,聞いて,感じて,脈触れて」を5-10秒で行う.
あえぎ呼吸は正常な呼吸ではないので「呼吸無し」と判断する.
・頚動脈触知
頭部後屈をしながら,頚動脈拍動の有無を確認する.
脈の存在が不確かな時は「脈無し」と判断して胸骨圧迫を開始する.
5)人工呼吸
・1秒で2回.換気量は胸の上がりが見える程度.
・短い吸気時間や必要以上の送気は胃膨満の原因になる(「大きく速く」を避ける).
・過換気(換気量や回数が多い)は有害なことを強調する.
・換気デバイスの使用法
aフェイスシールド:裏表
bポケットマスク:側方アプローチ(一人の場合),頭側アプローチ(複数の場合)
cバックバルブマスク
・組み立てと構造.特にリザーバーの重要性
・マスク保持:片手法(E-C法),両手法(E-C法,拇指球法)
・輪状軟骨圧迫法(セリック法)
6)胸骨圧迫
a乳頭を結ぶ線(乳頭間線)上の胸骨を圧迫
b手根部で圧迫(手は組んでも組まなくてもよい).指先は胸壁から離す.
c肘を伸ばし垂直に圧迫.
d“強く(4-5cm),速く(100回/分)”圧迫.
*遅い場合(80回/分以下)は修正,速い場合は120回/分程度まで容認
e圧迫後は胸壁を完全に戻す(completechestrecoil).
f圧迫:解除時間=1:1
7)胸骨圧迫と人工呼吸
・30:2を1クールとする.
・1患者が動き出す,2AEDが装着される,3ACLSチーム到着まで,再評価せずCPRを継続する.
・人工呼吸による胸骨圧迫の中断は10秒以内にする.
・胸骨圧迫担当者は2分(5クール)ごとに5秒以内で交代する.圧迫が弱くなれば2分以内でも交代する.
8)AED
・CPRの中断
パッド装着時も継続し,心電図解析のためAEDが『患者に触れないで下さい』とアナウンスしたら中断する.
・CPRの再開
G2000と2005対応モデルのAEDが併存するため,CPRの再開はAEDの音声ガイダンスに従うことを原則とする.ただし,G2005に準じて直ちにCPRを再開しても(ショック後またはショックの適応なし)容認する.
・特殊な状況について,シナリオに組み込みならが指導する.
a水:電流が水を伝って体表面を流れ心臓に届かない.
bPM/ICD/貼付薬:電流の抵抗になる.
c接触不良(肋骨):パッドをはりAEDがエラーメッセージ(接触不良です)を出したらパッド押し付け再チェックを待つ.
d接触不良(胸毛):パッドをはりAEDがエラーメッセージ(接触不良です)を出したらパッド押し付け再チェックを待つ.それでもエラーなら胸毛ごとパッドを剥がし新しいパッドを貼る.
e小児:1-8歳は小児用パッドを使用する.無いときは成人用パッドを使用する.
実技開始!
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07.12.8/1:26 PM
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