2002/05/24(Vol.111)号「肩こり(1)」

 
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2002/05/24(Vol.111)号「肩こり(1)」

2002/05/24(Vol.111)号「肩こり(1)」

●麻酔科のお話

  肩こり1

 肩こりは誰もが経験するものです。しかしその程度は様々で、一日寝れば治
 る人もいれば、いくらマッサージを受けても一向に回復しない人もいます。
 私は肩こりをほとんど経験したことがないので、その辛さは想像するしかあ
 りません。肩こりは女性に多く、その理由として男性に比べ筋肉がひ弱なこ
 と、なで肩のこと、靱帯が柔らかく伸びやすいことが考えられています。
 肩こりの原因も様々です。普通の肩こりは肩の筋肉の疲れや緊張によって起
 こるものですが、首や肩関節の病気で起こるもの、目や鼻、時には内臓疾患
 で起こることもありますから油断は出来ません。ある程度の年齢になってか
 らだんだんひどくなる肩こりは首の骨の変形が関係することが多いようです。
 急激に肩が凝るようになった場合には心臓病も考えられます。
 肩は首の骨と筋肉で繋がって肩全体の重さを支えています。うつむくと今度
 は逆に肩が頭を支えることになります。肩の先には腕が連なっており、その
 重量も肩にかかってきます。長時間同じ姿勢で肩周囲の筋肉を使う仕事をす
 ると、肩の筋肉はずっと緊張しっぱしになり、このため筋肉の間の血管も筋
 肉に押されて細くなり、血の巡りが悪くなります。ここでリラックスできれ
 ばいいのですが、このまま緊張が続けばさらに血の巡りが悪くなりさらに緊
 張し・・・と悪循環が続くことになります。肩は首の後ろと筋肉で繋がって
 いるので、肩こりがひどくなると首の後ろ(うなじ)や耳の上が痛くなり、
 ついには頭の中まで痛くなるようになります。

玉川 進(たまかわ すすむ)

旭川医科大学第一病理学講座


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