2002/01/25(Vol.94)号「頭痛の話(3)」
2002/01/25(Vol.94)号「頭痛の話(3)」
●麻酔科のお話
今週月曜日(1/21)はものすごく暖かい日で、札幌は大雨に見舞われました。私はその時には置戸にいました。置戸では湿った雪が大量に降って、お陰で病院を受診する人が少なくなってしまいました。隣町の陸別町では雨が降ったとのことです。子供たちの間で風邪が流行っています。今回の風邪は腹部症状が主で、腹痛、嘔吐が現れます。熱は出ても37度台のようです。皆さん気を付けてください。
頭痛3
特殊な頭痛としては男性に多い群発頭痛があります。群発とは一回起きると立て続けに起こるもので、片側の目の奥を中心に15分から3時間、一日数回発作が起き、それが一定期間続くとおとなしくなるものです。これには血管収縮薬はあまり聞きませんが、他に良い薬がないので使われています。片頭痛に加え、この群発頭痛にも酸素がとても良く効きます。ただし最初に紹介した筋緊張性頭痛(頭の後ろの筋肉が張って頭が痛くなるもの)には酸素は効きませんのでご注意ください。
そのほか、私が診た頭痛としては慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、薬(心臓病に使われるニトログリセリン)、感染症(風邪、髄膜炎、帯状疱疹)、三叉神経痛、虫歯、脳腫瘍などがあります。蓄膿症では鼻を膿でいっぱいにしたあとにバイ菌が頭に入って脳炎を起こした人に麻酔をかけたことがあります。三叉神経痛はそれと分からずに歯を抜かれたり目薬を処方されている人が大勢います。ただの頭痛と思わずに、ちょっと普段と違うと思ったときには病院を訪れてください。
玉川 進(たまかわ すすむ)
旭川医科大学第一病理学講座
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