130407傷病者とのコミュニケーション(4)一般老人

 
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130407傷病者とのコミュニケーション(4)一般老人

名前 谷口 裕俊 (たにぐち ひろとし)
所属 釧路東部消防組合 浜中消防署
出身 浜中町
拝命 平成2年4月1日
救急救命士資格取得 平成12年11月
趣味 スキー(巧い)、キャンプ(時々)


シリーズ構成

山原清一

釧路東部消防組合釧路消防署


コミュニケーション
第4回
一般老人

1.はじめに

浜中消防署の谷口裕俊と申します。シリーズ第4回目「一般老人」を担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
今回は「一般老人」へのコミュニケーションの方法と、情報収集をする上で家族・関係者を含めたコミュニケーションについても触れていきたいと思います。
救急件数では救急救命処置を行う事案よりも一般的な事案が大部分を占めています。このため短時間で傷病者と信頼関係を構築し、様々な訴えの中から医療機関が収容を決定付ける理由(原因)を探るかが、救急活動を行う上で重要となってきます。日々研鑽を積んでいる救急隊員の方々には、いま一度復習の意味を込めて、救急業務経験の浅い方にはわかりやすいように述べていきたいと思います。

2.高齢者の特徴

夫婦ともども70歳となった妻の両親。離れて暮らしているため年に数回遊びに行くと玄関を開けた途端にテレビの音量が「でかっ」と驚く。家にお邪魔してから心の中で「ごめんなさい」と思いつつ「さりげなく」音量を下げる。夕方、孫たちに美味しいものを食べさせようと夕食の支度を始める。アナログ式の「計量はかり」の小さな目盛りが見えないため、妻に「何グラムか見てくれない」と頼んでいる光景。一方で8年前に父が死別し、自由気ままな一人暮らしをしている私の母は67歳。公的機関から届いた文書が理解できないのか「これ何て書いてあるのか説明してくれないかい」と文書を差し出す。要約して伝えると「あ~そういうことなんだ」と納得した表情を浮かべる。自分達の親がいつの間にか年を取ったのだなと寂しく思う瞬間であり、身近に感じる高齢者の特徴であります。
以下の(1)(2)(3)は救急活動を行う上で障害となりやすいものです。

(1)「耳が遠い」

写真1
「ワシ耳が遠いもんだからさ」

普段どおり傷病者に対し「名前と生年月日を教えてください」と言ったところ耳に手を当て、目を細めた表情で「ワシ耳が遠いもんだからさ」と傷病者の耳が遠いことに「はっ」と気づかされることはないでしょうか【写真1】。マスクを装着した状態であれば特に聞こえづらくなるため、気をつけなければならないですね。
高齢者の耳が遠い原因は「感音性難聴」のためです。「高い音」が聞こえにくいので、聞き取りを少しでも容易にするためできるだけ低音で、かつ、歪みの少ない音を出すことが有効的です。改めて「声量」や「声の質」を変え、場合によってはマスクを顎まで下げて語りかけることで、先ほどまで「目を細めて」いた表情が「はっきり」と目を開いて、聴いている表情に変わります。

(2)「老眼(目が悪い)」

写真2
「小さくて見えないな」

傷病者が眼鏡をかけていれば目が悪いのは誰にでも分かります。しかし眼鏡をかけていない人でも聴取した名前を書き記して確認したときに「小さくて見えないな」と言われ、別な紙に大きく書いて見せるといったことは皆さまにも経験があると思います【写真2】。これは加齢により水晶体が硬くなり、そのため近くのものに焦点が合わせることができなくなっているもので、筆談を交える際は字を大きく書くといった気遣いが必要ですね。
老眼は40代から始まるそうで、同年代の皆さまにも心当たりはないですか?こう述べている筆者も新聞を見るときや爪を切る際には老眼鏡の必要性を感じています。

(3)「理解が遅い(低下)」

写真3
「あ~昼ごはん食べた後だったかねぇ」

80代の高齢者に「いつ頃から痛みだしたんですか」と質問すると困惑した表情になり、改めて「痛くなったのは朝ですか、昼ですか」と質問すると「あ~昼ごはん食べた後だったかねぇ」と答え、続けて「1時頃ですか2時頃ですか」との質問に「あ~そうだね1時頃だったかな」とようやく求めている答えに到達するといったことがあると思います【写真3】。理解力が低下してくると細かな表現や理屈は通じにくくなってくるため、繰り返すより分かりやすい言葉に置き換えて理解を助ける工夫が必要となります。そう言えば何度言ってもわからない「○者」には、言葉を置き換えて説明する必要もあるかもしれませんね・・・

3.一般老人とのコミュニケーション

写真4
「まあまあ、お茶でも飲んでゆっくりしてきなさい」

予防係の要援護者調査に借り出され高齢者宅に訪問「こんにちは、今日は住宅用火災警報機の設置確認に来ました」現れたのは70代後半の老婆「あら~わざわざご苦労さんだね~どうぞ上がってください」と促されてお邪魔する。居間には同年代の夫「まあまあ、お茶でも飲んでゆっくりしてきなさい」非常にウェルカムな雰囲気【写真4】。事務的に設置確認を進めるわけにもいかないので「最近お体の調子はどうですか」、「そうだな。見てのとおり年も取ってるからあちこち痛いし調子悪いんだわ」「大丈夫ですか?どこか通院している病院はありますか」「あ~釧路の○○病院に月2回通ってんのさ」「病院遠いから大変ですね。昆布(漁)やめてから何年経ちます?」「そうだな7、8年経つかな。休んだら金になんないし、子供達育てんのに必死だったからな」「何十年も頑張って無理した分、症状が出てきたんですね」「そうだな~」と窓の外を見つめ回想している様子。少ししんみりしてきたので部屋の中を見渡し「あっ、お孫さんの写真ですか」「お~長男のところのな」と笑顔に変わる。それから孫の自慢話や現役時代の話で「あの時は、あ~でなあ、こ~でなあ」と楽しそうに話す。「そうなんですか?」とオーバーリアクションで返すと「お~そうなのよぉ」と潮焼けした顔に誇らしげな表情を浮かべる。帰り際「何か体に異常があれば救急車を呼んでくださいね」と伝えると「私達も世話にならないよう気をつけるわ」と見送ってくれる。

たまたま訪れた私達との会話で老夫婦の心が満たされたのであれば、それはそれでこの調査の良いところなのかもしれません。救急業務に傾注していると、知識や手技といった個人のスキル向上にばかり目が行きがちですが、このように身近な「親」意外の高齢者に触れることで、それぞれの想いを聴くことができ、高齢者に対しての理解も深まります。そして、高齢者との触れ合いで感じることは、70代後半ともなると自らコミュニケーションを求めていることが多く、私たちに「受け入れてほしい」と望んでいることです。こちら側にとって「他愛のない話」でも傷病者にとっては重要な「一部分」であるかもしれないので、救急活動において「聴いて、共感すること」を他の世代より丁寧にすることが必要であると思います。

写真5
「じいさん、そうでないべや」

実際にあった症例では、私が症状の聴取をしている際に同居の息子が「じいさん、そうでないべや」と話を遮った瞬間、今まで私の質問にしっかりと答えていた表情が一瞬で曇り、口をつぐんでしまうといったことがありました【写真5】。このとき私は「息子さんの話は後で聞くので、別の部屋で待っていてもらえますか」と語気を強めて言ったことを覚えています。このように高齢者のことを理解せず話を遮ってしまうと、必要な情報が聴取できない恐れがありますので、緊急性がなければ「ゆったり」とした気持ちで状況聴取することを心がけてください。

写真6
「○○さん。今、掛かり付けている病院はありますか」

延々と話が止まらない状況を避けるため、観察の際には痛みの「部位や度合い」を言葉で示してあげることで「ここも痛い、そこも痛い」といった「主訴が特定しづらい」返答を避けることができます。また、病歴や投薬歴を聴取する際にも注意が必要です。例えば「今、掛かり付けている病院はありますか」「どんなお薬をもらっていますか」と尋ねると、要請を受けた症状とは関連性の低い「腰が悪い、膝が痛い」といった整形外科的な話から入ってしまうことが多々あるので、テクニックとして「胸が痛いということですが、心臓の病気で病院に掛かったことはありますか」「心臓のお薬はもらっていますか」と的を絞った質問し短時間で情報を収集します。前述の高齢者宅訪問のように、救急活動の中ではゆっくりと時間をかけて聴くことはできませんが、高齢者の今までの苦労に「敬意」を表すように情報を聴取する際は、折り膝をするなどして目線の高さを合わせ、傷病者をメしっかり”と「○○さん」と名前で呼び、丁寧な言葉で、時折身振り手振りを交え共感を示しながら、高齢者のペースに合わせてあげることがコミュニケーションの基本となります【写真6】。

また、若い人たちに「迷惑をかけたくない」といった気持ちを持っていることから、傷病者の訴えたいことを言葉だけではなく、表情から察し「何かあれば遠慮なく言っていただいて結構ですよ」という環境づくりをして上げてください。

4.傷病者・家族・関係者との接触

今か今かと待ち続けている傷病者、そして家族、関係者。現場に到着したならまず初めにどのような言葉をかけているでしょうか。高齢者の場合「お待たせしました」という表現も良いのではないかと思います。決して「謝る」という意味合いではありません。

「ばあさんが腹をものすごく痛がっている」との通報。所要時間20分、現着し救急車を降りたら玄関の中に二人の人影が「おまたせしました救急隊の○?です」夫が「おお待ってたよ。ばあさんが腹痛いっていいうもんだからさ心配で、心配で」と安心した様子。

写真7
間違って薬を包みごと飲んでも「すみませんね」と気道閉塞もない様子

一方「90代女性が錠剤を包装(PTP)ごと誤って飲んでしまった」との通報。所要時間25分、現着と同時に玄関から70歳位の女性が現れ「あ~良かった。母親が間違って薬を包みごと飲んでしまって」いかにも老々介護をしているといった印象。早速傷病者のもとへ案内してもらい「お待たせしました」と言うと、90代の母親は「すみませんね」と気道閉塞もない様子【写真7】。

このように傷病者や家族が1分1秒でも早く救急隊に来て欲しいと思っている以上、どんなに早く救急隊が到着しても傷病者側にしてみれば遅いと感じる感覚の違いがあります。ですから待たせたという「申し訳ない気持ち」を最初に伝えることで、安心を与えるとともに「遅い」と思う「不満と不安」をリセットしているように感じます。また、そう述べることで傷病者や家族、関係者がどのような「感情」で待っていたのかを返答する「言葉と声の質」から判断でき、現場活動をどのように進めるかの手がかりとなります。

写真8
「本当に遅いね」との返答があれば、早く医療機関に搬送してほしいという気持ち

前述のように救急隊が到着し安心しているようであれば、現場での観察は丁寧に時間をかけて行うことができます。反対に「ムっ」とした表情や「本当に遅いね」との返答があれば、早く医療機関に搬送してほしいという気持ちを強くもっており、残念ながら救急隊は「ただの運び屋」としか思われていない状況です。そのまま「空気」を読まず現場での観察を続けていれば、イライラがつのり「いいから早く運んでくれ」と罵声を浴びる結果となります。これは不安の裏返しでもありますので観察は車内収容後に「手際良く」行い、ただちに医療機関へ搬送するという気がまえを見せる必要があります【写真8】。

5.救急隊員の姿勢

写真9
(あんた(傷病者)が重いから大変なんだよ)

救急隊員の「言動、態度、行動」は傷病者や家族、関係者の不安を「やわらげ」もすれば一瞬で敵意むき出しの感情へと走らせてしまう危うさを持っており、まさに「諸刃の剣」と言えます。特に傷病者や家族が「いいから早く運んでくれ」と発した言動に救急隊員が「なにっ」という態度を示したなら、情報収集ができないばかりか、その後の対応が終始感情を抑えることに費やされるのは火を見るより明らかです。通報内容から「非緊急性」と思われる事案でも現場に到着したなら決して「眼」はもちろん「言動、態度、行動」を症例によって変えない姿勢が必要です。また、高齢者の特徴を理解せず「責めたてるような」症状の聴きとり方やストレッチャーを持ち上げる際に「ウッ」という言葉を発し「あんた(傷病者の体重)が重いから大変なんだよ」と言いたいがごとく、面倒くささがあからさまに出るようなことは避けなければいけません【写真9】。

写真10
眼は口ほどに物を言う

このような態度を現場でとるということは、日常でも何気なく行っていることが多く「面倒くさい」という思いは自然に「言動、態度、行動」に表れているということです。また、スタンダードプレコーションにおいてマスクは必須アイテムですが、傷病者や家族、関係者は帽子とマスクの間から見える救急隊員の「眼」を通じて「信頼できる」かあるかどうかを見分けています。考え込むときや面倒くさいと思うときに口をつぐむ癖があると自然に眉間にシワが寄ります。このときの目というのは一見「相手をバカにしている」かのように見えますので気をつけなければなりません。話をする時、聞くときも相手の目をみつめ目線に合わせることで自然な眼の開き方となり、相手を受け入れているという印象が伝わります。まさに「眼は口ほどに物を言う」ですね【写真10】。

6.傷病者がおかれている背景

この稿から少しそれますが、私の住む浜中町に昭和28年から平成12年までの47年間僻地医療に身をささげた医師がおりました。現在は札幌市在住で86歳になった今も医師として心のこもった診療を続けています。この医師は「カルテの表側は、病歴、検査結果、処置、処方などが記載されている。しかしそのカルテ一枚一枚にその患者さんの哀歌が詰まっている。カルテの裏側にはその患者さんの人生がある」という言葉を書きしるしています。ただ病気を診るのではなく患者の「想い」を診る姿勢がこの言葉に表れているような気がします。

救急隊にとっての状況評価というのは、ただ単に事故の状況や二次災害の有無を判断するだけのものではなく、傷病者の営んでいる生活や家庭環境、ひいては人間関係などを客観的に捕らえ、ケガや病気を発症した原因がこれら背景に起因するかどうかの判断材料になるものです。「木を見て森を見ず」という言葉のとおり、目の前の現象だけを見て全体を見通さないことは救助する側の人間として避けなければなりません。

傷病者宅に到着したなら生活環境をひとつの情報として捉え始めていると思いますが、整理整頓がされているか、また、少し荒れているかといった情報は傷病者が置かれている状況をある程度推測する手段となります。また、家族間のコミュニケーションの良し悪しが傷病者の健康管理に影響を与えていることもあり、傷病者の自己管理を含め家族の様子を把握し救急隊員の質問にもスムーズに受け答えが出来ているかどうかの「見極め」も必要となります。

写真11
部屋も寝具も汚れきった「隔離部屋」

実際にあった症例ですが、高齢者が見るからに脱水を起こし衰弱している状況に対し「このような状態になったのはどのくらい前ですか」と家族に尋ねた際に「救急車を呼ぶちょっと前」と明らかに介護放棄をうかがわせる返答。また、傷病者の部屋意外はきれいに整頓されているのに、傷病者の使用している部屋はもとより寝具が「いつ洗濯したの」というぐらい汚れていて、まるで「隔離部屋」を彷彿させるような状況を目の当たりにしたことがあり【写真11】この高齢者が家族とどのような人生を過ごして(コミュニケーションをして)来たのかと考えさせられた症例がありました。

救急隊には「カルテ」はありませんが、全ての傷病者の観察は「症状」だけではなく傷病者のおかれている「背景」をも観察しなくてはならないと思います。そして傷病者がおかれている背景は、症例ひとつひとつ取ってもうかがい知ることが出来るはずですので「環境」や「空気」からも読めるように日頃から感覚を研ぎ澄ましたいものです。

7.老人世帯、一人暮らしの老人への対応

写真12
北海道の酪農地帯。ご近所まで1~2km、市街地まで数十キロ

進学や就労環境が悪い町村では早くから子供達が親もとから離れて暮らし、ふるさとへ帰ることなく生計を立てていることが多く、このことから多くの高齢者は夫婦二人での生活やどちらか一方の死別による一人暮らしを余儀なくされています。都市部であれば公共交通機関の利便性がよく慢性疾患の治療などで定期的な医療機関の受診も不便を感じることはないでしょう。ですが北海道の僻地、それも酪農地帯ともなればご近所までの距離が1~2kmというのは普通の環境で、医療機関のある中心街まで数十キロも離れていて利便性という言葉からもかけ離れています【写真12】。

午前7時過ぎ「足が浮腫み、痛くてあるけない」と70代後半の女性からの通報。現場は20km位離れた酪農地帯で傷病者の家は離農して何年も経ち寂れた様子。80歳の前半と思われる夫が出迎え「いやいや、すみませんね」と妻のいる寝室まで案内をしてくれる。「どうしましたか」「2、3日前から足が浮腫んでね、病院に行こうにも子供達はいないし、車もないからね」と一言。ひととおり観察を終え緊急性が低いと判断し地元の診療所に収容を決定する。搬送中に妻が「救急車は病院が終わったら家まで送ってくれないのかい?」と尋ねられ、事務的に返答し罪悪感にさいなまれた記憶があります。

現在の高齢者の年代であればお互いに「助け合いの精神」というのが根付いていたため、「足(車)」がなければ「ご近所にお願いして」といったことが気軽に行われていたものと思いますが、世代交代した現在では隣人関係も「希薄化」が進み、ご近所と言えども頼みづらいご時世と言えます。

写真13
自宅玄関で両手に荷物を抱え、しっかりとした足取りで自ら救急車に乗り込む

高齢者からの救急要請では、自宅玄関で両手に荷物を抱え、しっかりとした足取りで自ら救急車に乗り込むタクシー代わりとも言える要請【写真13】から、前述の事例のように医療機関に行く「足」が無いために、痛みを我慢し続け、症状が悪化してから救急要請するといったケースもあります。いずれの場合も地元に身寄りのない高齢者は離れて暮らしている子供達に連絡しなくてはならない状況で、救急隊が代わりに連絡を取るといったことや生活保護を受けて全く身寄りのない高齢者は行政の福祉担当者に連絡しフォローしてもらうといったケースもあります。

写真14
夫婦や一人暮らしの高齢者の救急≒「介抱し世話をすること」

夫婦や一人暮らしの高齢者への対応(救急活動)というのは、現場を出発する前に、一緒に保険証などを探し、荷物を代わりに持ち転倒予防を気遣ってあげることから火の元や家の戸締りの確認など「介抱し世話をすること」でもあります【写真14】。本来の救急活動とはかけ離れているかもしれませんが、このようなことを理解した上で活動を行ってみてください。

8.まとめ

救急隊が一般老人の傷病者とコミュニケーションをする上で一番大切なこととは何なのか、それは「言葉遣い」「気遣い」「心遣い」であると思います。

短い時間の中では、「言葉遣い」ひとつで傷病者が持つ心象は大きく変化し、救急隊員を受け入れる=信頼する、受け入れない=信頼しない、の判断が行われます。「気遣い」は傷病者に共感を示す態度をとっているのか、「心遣い」は傷病者の状態変化に気を配っているのか、ということです。この三要素はメ救急隊流”の「もてなし(ホスピタリティ)」とでも云えるでしょう。

傷病者を「もてなし」リラックス(安心信頼)させることで「聴く」環境が整い良好なコミュニケーションが始まります。そして高齢の傷病者からの複雑な情報を端的にまとめ必要な情報を的確に伝えてこそ、医療機関が収容を決定付ける理由となります。

傷病者が救急車を要請する「非日常的な出来事」も、救急隊員が「傷病者と出会う」ことも、まさに「一期一会」。様々な事案の出会いを通じてコミュニケーション能力を身に付けていってください。


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