病院実習におけるLM挿入

 
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基本手技

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病院実習におけるLM挿入


OPS幹事長 玉川 進

実地ではツーウエイやスミウエイに圧倒されているラリンゲアルマスクだが、病院実習では挿管かLMになる。病院実習でのLM挿入の流れ*を見てみよう。

*これは私(玉川)個人の手技なので、病院実習においてはそれぞれの指導医師の指示に従ってください。


LMにゼリーを塗る。2%キシロカインゼリー。
まんべんなく塗るが、そんなにごてごて塗る必要はない。私は紙にゼリーを出して、ラリンゲルマスクにこすり付けるようにしている。
マスクの形を整える。このように手のひらをスプーン形にしてマスクのシャフト側から押しつけるようにする。
押しつけながら空気を抜く。
こんな形はだめ
このようにきれいなスプーン形にする。
麻酔科医の監視のもとで静脈麻酔剤が投与され、患者は就眠する。

体は斜に構える。バッグをもむ右腕の脇を締め、左手を患者のマスクに添える。視線は患者の顔から胸部に落とし、呼吸がちゃんとできているか、チアノーゼは出現しないか常に観察する。
正しいマスクの持ち方
小指がきちっと下顎角にかかっていて、マスク全体を手のひらで覆い包むようにする。
横から見たところ。
正しくマスクがフィットすると炭酸ガスモニターにもちゃんと山ができる。写真では一番下の波が呼気炭酸ガス濃度。酸素飽和度は100%である。
ラリンゲアルマスクを入れるときには枕を外す。
うなじに手を入れて首を反らせるといい。
口を開け、マスク全体を挿入する。
自分の腹をつくような気持ちで力をかけてゆっくり挿入する。
入れていくとそれ以上入らないところがあるので、そこで止める。普通はチューブが5cmくらい残る程度まで入る。


次は足側に立って入れる方法。山田博司らが報告している。

やることは同じ。口を開けてマスク全体を挿入する。
左手の親指でチューブを硬口蓋に押しつける。
拡大したところ。この押しつけが足りないと入っていかない。
チューブから手を離して規定量の空気を入れる。空気を入れるとチューブがちょっと持ち上がる。
ちゃんと空気が肺に入っているか聴診する。
左上肺野
右上肺野。

左右で同じ所を聴診する。
下肺野も聞く。
最後にテープで留めて完成。

私はバイトブロックは使わない。


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