110101ルポ 生活保護
評者) うりぼう
ルポ 生活保護
著者 本田良一
出版社 中公新書
値段 ¥780(税別)
星5点満点 ★★★☆☆ 3点
書評(350-400字程度)
生活保護と聞いてイメージされるものに、あまり良いものはないように思う。「働きもしないで生活しているなんて」とか、「自立して生活する意志がない」とか、否定的な捉え方をしている人が少なからずいる。私もその一人だった。勝手にそう思っていた。しかし、果たしてどの程度の知識で、生活保護を理解していたのか。そう思い立ち、本書を手にした。
タイトル通り、ルポルタージュ(現地からの報告)を中心に据え、様々な角度から生活保護行政の実態を明らかにし、そこに存在する問題を指摘している。貧困の連鎖、母子家庭、高齢者と年金、長引く不況など、生活保護の背後には個人の問題として簡単に片付けることができない多くの問題がある。漠然と、色眼鏡で「生活保護」を見ている人に勧めたい1冊である。
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