061206主要所見から学ぶ 救急現場のケーススタディ

 
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書評

本の紹介

主要所見から学ぶ 救急現場のケーススタディ
~見逃しを回避するためのワンポイントレッスン~

東京法令出版

¥2520

2006年10月初版発行

アマゾン,セブンイレブンにはまだ載っていないようです。

 構想段階から耳にしていた救急症例アトラスです。当初の予定では写真→1行説明、で一種のすごみを感じる本になる予定だったのですが,発行段階までにこのような解説本に落ち着いたようです。

この本の特徴は第1章として救命士国家試験のような症例写真問題があって、第2章から病態別に解説が1症例(1病態)見開き2ページで述べられています。解説は救急隊員(救命士限定ではなく一般の救急隊員)に知っておいてもらいたいことが簡潔明瞭に記されていて,出動のあと、「あの事例の処置はこれで良かったのかな」と振り返るのに最適です。必要なことはちゃんと載っていますし,余計なことも書かれていません。

フルカラーで値段が2500円というも大きなアドバンテージです。写真を眺めたあと,本棚の肥やしになっても後悔することはありません。

欠点としては,解説編では写真が載っていないページが多くあります。症例アトラスとして購入するには今ひとつ押しが弱い。それとクルーゾン病(小児の先天性頭蓋骨形成異常)など、救急隊が知らなくてもいいようなことも書かれています。項目の今一度の整理が必要と思われます。

総合評価として

  • 内容、値段から「買い」
  • 全ページ症例写真で埋め尽くされ症例の濃淡を付けた改訂第2版に期待
書評
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