151227受け止め方しだい

 
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救急隊員日誌

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151227受け止め方しだい

作)田舎のゲーマー

ダメ人間。使えない。気が利かない…自分が今の職場に就職したときに先輩達から浴びせられた、多くの言葉です。学生時代、部活をやらない帰宅部、かと言って勉強もたいしてできない、何も取り柄のない人間なので言われても仕方がないと思っていた反面、心の中では「最初から何でもできる奴なっていないだろう」と反発の気持ちは持っていました。一番きつかった言葉が、「帰宅部だからな」の一言。先輩曰く、部活をやっていない帰宅部は、運動できないのはもちろんのこと、挨拶ができない、気がきかない、団体生活ができない、要するに「ダメ人間」ということでした。部活をやっていた奴が全てできて、そんなに偉い存在なのかと疑問に思っていましたが、学生時代に戻れるはずもなく、この言葉に対しては耐えるしかありません。ですが、ここで黙っているのも悔しいので、浴びせられた言葉をバネに頑張ってみようと思いました。

まずは、挨拶。自分なりにルールを決めて、誰よりも先に挨拶をするように心がけました。挨拶をされて、挨拶を返さないことが偉いと思っている方がいるようですが、そんな事は自分には全く関係ありません。とにかく挨拶をすることにウェイトを置き実践しました。すると、住民の方から「消防の人は、きちんと挨拶してくれるから、気持ちがいいねえ」なんて言われることもありました。

次に気が利く奴になりたくて、常に気持ちのアンテナをあちこちに向けるようにしてみました。始めた頃は、周りを気にしすぎるあまり、仕事への集中力がなくなってしまいましたが、これも慣れるようで、仕事をしていても自然と周りを気にすることができるようになりました。周りを気にすることによって、他の人が何を求めているか、なんとなくですがわかるようになってきました。特に現場活動では、一緒に活動している人たちに、今何が必要なのか、何を求めているかが、わかるようになってきました。

最後に団体生活。このことについては、仕事に関係する人はもちろんのこと、仕事外のお付き合いを増やしてみました。すると、色々な方々とお付き合いをする中で物事の考え方、見方がみなさん違い、視野がすごく広いと感じました。気づかされたのが、今までの自分の視野の狭さ。このお付き合いがなければ、現在も視野の狭いままだったと思います。視野が広くなったことにより、物事へのアプローチ方法が増え、他の人の意見を取り入れる気持ちの余裕が生まれてきたようです。

反発して自分の行動を変えてみたのですが、実はこの行動が生活する上ではとても大切な事だと気づき始めました。自分にはキツい言葉でしたが、今はこの言葉をかけてくれた先輩にとても感謝しています。もしこの言葉がなければ、何も考えず生活して、それこそ「ダメ人間」のままだったかもしれません。要するに、受け止め方しだいで、プラスにもなるし、マイナスにもなるということです。結局、プラスに取ったほうが、何かとお徳ですよね。

そんな事を思って日々生活していますが歳を重ね、気づけば後輩も増え、教わる立場から教える立場に変わっていました。若い後輩へ、どうアプローチすべきか、どう伝えればわかってもらえるか、悩む日々だったりします。思えば自分を育ててくれた先輩達も悩んでいたと思います。変わってくれると信じて、あのキツい言葉を言ってくれたのではないかと、自分が教える立場になって、よくわかりました。


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興部進歩の会OPS | 病院前救護・救急医療勉強会 おこっぺしんぽのかい オーピーエス

15.12.27/11:18 AM

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