OPS#16:トリアージ の概念と意義

 
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OPS#16:トリアージ の概念と意義


概念+手技+訓練

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トピックス

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災害/交通事故でのトリアージの経験

佐呂間竜巻災害(消防本部 佐竹信敏(遠軽)) 佐呂間竜巻災害(佐呂間消防先遣隊 野村林太郎(佐呂間)) 隊員の手の届かない重症外傷 応援出動を要した交通事故

写真集

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吉田寿美(よしだ としみ)

南宗谷消防組合歌登支署

2004-4-7 wed 18:40

吉田寿美による講議のエッセンスを掲載します



トリアージとは

災害発生時など多数の傷病者が同時に発生した場合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な処置や搬送を行うために傷病者の治療優先順位を決定することをいう。(大井雅博(興部)講議より)

すなわち

緊急度、重症度により傷病者を選別し救命の可能性の高い傷病者を優先することにより限られた資源で最大多数に最善を尽くす行為である

トリアージは特別なものではない

  • 二人のけが人がいた場合でも優先順位が必要←原始的で基本的なトリアージ
  • 救出・搬送・病院での治療、すべてに順番がつけられている

トリアージの原則

  • 救命の可能性の高い傷病者を優先する
  • 軽症傷病者を第1優先から除外する
  • 生命は四肢より優先し、四肢は機能に優先し、機能は美容に優先される。
  • 誤嚥(気道閉塞)と出血は致命的で優先度が高い

トリアージにおける「優先度」では

  • 生命が危機的状況にある患者が高い
  • 予後(社会復帰)に基本的な重点が置かれる
  • 最も近い者、最も騒がしいを避ける

この優先度決定により

  • 医療能力を最大限に発揮させ最大数の傷病者を救命することができる

トリアージをするということ

  • 修羅場には盲目的である
  • 負傷者の泣き声は聞こえない
  • 患者に対してはSolomonの知恵を持つ(責任・知識・技術)
  • 同時に、両手は背後に固く縛られている(治療しない/手を出さない)

知性によって抑制された憐れみが必要

トリアージの実際

  • 評価時間(30sec以内が目標)
  • 素早いが的確な優先順位の判断
  • 治療は行わない:二つの例外を除いて
    • 気道障害:体位変換
    • 活動性の出血:圧迫止血

トリアージ・タッグ

  • 優先度1:赤緊急治療群(致命的)=直ちに治療が行われないと死亡
    • この群は生命の危機的状態で、直ちに治療しないと死に至る負傷者である。
    • 気道閉塞または呼吸困難・ショック・頭部外傷で瞳孔に左右差を認めるもの・重症熱傷・多量の外出血・開放性胸部外傷などが含まれる
  • 優先度2:黄準緊急治療群=重症だが短時間なら状態は安定
    • この群は2~3時間なら治療を遅らせても状態が悪化しない負傷者であり、静脈路を確保し厳重な監視下におかなければならない。
    • 熱傷・腹部外傷・心筋梗塞・多発または大骨折・脊髄損傷・合併症のない頭部外傷(意識障害)などが含まれる。
  • 優先度3:緑軽症=致命的ではない(帰宅可能な人)
    • 最後に治療を行っても、生命予後・機能予後に影響を及ぼさない負傷者であり、通院治療が可能。
    • 小骨折・小範囲の外傷(切創・挫創・裂創)・打撲及び捻挫・気道熱傷を伴わない10%以下の熱傷・精神症状を呈するものが含まれる。
    • また、この群の負傷者が一番多く受診する可能性が高く、これらの負傷者により病院機能が混乱することが予測されるため、可能な限り病院内への誘導を避け、病院外での治療スペースを確保し治療すべきである。
  • 優先度4:黒死亡(死の判定ではない)
    • 生命兆候が全くなく、すでに死亡している者又は、明らかに生存の可能性のない負傷者である。

実際には赤と緑だけで十分といわれる

  • 赤:要治療群(致命的)=直ちに治療が行われないと死亡
  • 緑:それ以外の患者(優先度2以下。死亡例も含まれる)

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08.10.12/9:13 AM





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