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191101_VOICE(45)_『救急救命士としての意識』山路典仁

月刊消防 2019年10月号 p55

『救急救命士としての意識』

執筆 山路 典仁

救急救命士資格取得後、指導救命士として研修、経験させていただいたことから、特に今後救急救命士を目指そうとしている若い消防職員の方々や、新規救急救命士の方々に向け書かせていただきます。

まず「何故、救急救命士を目指すのか(になったのか)」をあなたは人前で話すことができるでしょうか。今後消防組織の中で救急救命士国家資格は多くの消防職員が保持している時代も遠くはない様に思いますが、それは未だ先のことでしょう。何故救助隊でなく、消防隊でも予防査察員でもなく救急救命士なのでしょうか。その点をきちんと説明できる救命士であってほしいと切に願います

特に救急救命士は資格取得前よりその後が大事なことは疑いようがありません。生涯学習で休みの度にメディカルコントロール(MC)協議会関連や病院のカンファレンス、検証会、県内外への指導参加などを通じて自らのスキルや知識を維持、向上し続けなければなりません。このことは家族にも理解してもらう必要があり、多少なりとも迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。「医師や関係者と顔の見える関係」を構築しようとすると、そのことに関して理解されないこともあり職場の上司から小言の1つや2つ食らうこともあるかもしれません。それでも救急救命士になりたい(なった)という強い意思がありますか。

様々な勉強会やコースに出席する度に強く感じることがあります。自分らの地域だけでなく広く勉強会等に積極的な参加をされている方は、他県や他の地域に行ってもやはり参加されているということです。消防や救助に比して救急に関しては様々なコースがあり、どれをチョイスするかは各々救命士次第です。どのような勉強会やコースが開催されるのかという情報収集能力にも個人差がありますが、私はこれを意識の差と捉えています。プロフェッショナルであろうとすればするほど自身の足りない点が見えてくるものです。そしてそれを補おうとして学びを得ようとします。結局のところ、救急救命士資格取得後自らを高い位置で維持しようとするのか否かは本人の強い意思次第なのです。

自分の期ではありませんが、指導救命士研修に参加された中でこのようなコメントをSNSにされた方がいるのでご紹介させていただきます。

「研修で得たもの。多くの仲間。研修で失ったモノ…自信」

県内外にも積極的に指導参加されて、勉強会のたびに見かける顔のお一人ですが、自らと救急救命士資格を高いレベルで維持することを思っているから“こそ”の言葉であると感じました。また比較することができるのも所属のみの経験、知識だけでなく他の所属、県内外を知りえるから“こそ”です。若い職員の皆さん方には、そういう意識の高い「救急隊員、救急救命士」を目指してほしいと思います。

私も消防、救助、救急を束ねる隊長となり救急車での出場機会は現在ほとんどなくなってしまい残念でなりませんが、PA連携での救急現場出場では率先して赴き、医師への指示要請を代行することなどで、現場滞在の時間短縮を意識し、資格者の当直隊長として救急現場に携わっています。最後になりますが、救急を目指す職員の手本となるよう、私自身救命士資格者として、搬送と処置の天秤の針が勉強や経験を積むほどに鈍ることの無いよう気を付けたいと思う次第です。

自己紹介(プロフィール)

【氏名】山路典仁(ヤマジノリヒト)

【所属】姶良市消防本部中央消防署第二当直隊長

【出身地】鹿児島県姶良市

【消防士拝命年】平成6年4月1日

【救命士合格年】平成14年11月26日登録

【指導救命士】平成28年6月9日修了

【趣味】仲間たちと呑みながら語り合うこと

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