健康教室2020年2月号 p58-59
応急処置アップデート
23
窒息
目次 [隠す]
ポイント
1.唸っているなら触らない
2.完全閉塞なら知っている方法を全て試す
3.頭を下にするか寝かせる
初めに
窒息(気道異物)について解説します。
1.窒息を疑う
食事中に完全に窒息した場合、急に声が出なくなり、
実例では喉を掴む仕草以外にも、
意識があるなら「喉に物が詰まったのか」と聞くとうなずきます。
2.唸っているときは
児童が異物のため唸っているときは手を出してはいけません。
児童に咳を命じ、その後に119番通報をします(002)。
3.完全閉塞したときは
一刻も早く気道異物を取り除きます。119番通報はその後です*
推奨されている方法は2つです(003)。
(1)腹部突き上げ法:
ハイムリック法と呼ばれていたものです。
(2)背部叩打(こだ)法:
背中を叩く方法です。
4.頭を下にするか寝かす
児童でも成人でも、異物除去の時は頭を下にします。
引用論文**では症例を挙げています。
(1)
(2)6歳男児。足首を掴んで逆さに吊るして、
(3)12ヶ月女児。背部叩法で失敗。上体を下げ、
(4)著者は過去に食事中に窒息したことがあり、
Tachiuwa
Tachiuwa 乳児用ハイムリック法CPRトレーニングプラクティスモデルデモンストレーションディスプレイキット-パフォーマンスPVC
2c0440252d0136e294be68b617f2bf8c
5.その他の方法(005)
(1)胸を押す:
気道内圧は腹部突き上げ法より高くなります。
(2)背中を押す:
児童を腹ばいにして、
(3)腹を押す
腹部突き上げ法とは異なり、腹をまっすぐに下に押す方法です。
*日本医師会では除去が先、119番が後です。
**AIMS Public health 2019;6:154-9
コメント