200820救急隊員日誌(193) いままで避けてきたこと

 
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救急隊員日誌
月刊消防2020/5/1, p80
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「いままで避けてきたこと」

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この原稿を書いているのは4月だが、この時期は新型ウイルスの影響でどこも戦々恐々としている。全国に緊急事態宣言が出され、マスクや消毒用アルコールは在庫が尽きはじめた。救急車の受入が困難となった医療機関も増え、医療崩壊も問題視され始めている。この記事が掲載されるのは6月号だが、どうか収束に至っていてほしいと切に願う。

記憶に残っているのは2002年頃から流行し始めたSARSだ。これはSARSコロナウイルスによるもので、封じ込め宣言がされている。最近では、2009年に新型インフルエンザが騒がれた。2014年当たりからは、これもまた新型コロナウイルスが関係してMARSが流行し始め、こちらもウィキペディアによると収束の目途はたっていない。
新しい感染症が流行する度に救急車に防護衣が配備されおり、私の乗っている救急車には、「SARS用防護衣」「MARS用防護衣」「新型インフルエンザ用防護衣」とゴーグルやN95マスクがそれぞれ積載されている。毎月資機材の点検はするのだが、“たくさんあるけどどうやって使い分けるの?”と月日が経つにつれて記憶が曖昧になり、“さあ?結局、着たことないしね。”と誰も問題視せずに流れてしまっていた。そしてこの4月。てんやわんやである。せっかく配備していたゴーグルは劣化して前がほとんど見えないし、穴の開いた防護衣もたくさん見つかるありさま。結局在庫はいくつあって、今回の新型コロナで使えるものはどのくらいあるのかを把握するので一苦労。中には救急車に積載せずに倉庫に押し込んでいる所もあった。組織としても私自身としても、危機管理能力の低さに愕然としたこの4月であった。毎日使う資機材ではないにしても、緊急機関の職員である消防吏員は、その用途、機能くらいは把握しておくのが通常のはずである。「いまままで避けてきた」報いは突然やってきてしまった。
この教訓を生かして、今年のテーマは「いままで避けてきたことをやってみる」にしようと思う。例えば予防業務。これまで予防の業務に携わることはほとんどなかったし、危険物だってきっと初任科生の方がよく知っているのではないかというレベル。火災原因調査を最後に担当したのはいつだっただろう・・・。これも着手しなければいけない。そしてなかなか手がつけられない特殊災害の分野。この資機材を使う日はきっとこないだろうと思うような災害も、新型コロナウイルスのような集団災害の分野も、ここをチャンスに積極的に取り組まなければならない。
これまで担当するチャンスがなかったかといえばそれは嘘だ。私が避けてきたことは、私が「嫌いだ」と思っていたり、「苦手」と感じていることなのだ。頭のどこかでは“やった方がいい”と思っていても、結局は自分の気持ちが原因でブレーキしているに過ぎない。敵は理不尽な人事異動でもパワハラ上司でもない。「自分の敵はだいたい自分」なのである。

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