月刊消防 2024/06/01, p67
ジャムおじさん
著者は市民のヒーロー“救急救命士”です。
今日はヒーローから変身してイチ機関員(消防用語?)として、とあるアンパンマンミュージアムに家族でやってきました。
四方八方アンパンマン。アンパンマン好きの娘は目をダイヤモンドのように輝かせ、アンパンマンから卒業した息子ともう一人の娘は広大な敷地を縦横無尽に走り回り、それぞれがそれぞれに楽しんでいました。
今日はヒーローから変身してイチ機関員(消防用語?)として、とあるアンパンマンミュージアムに家族でやってきました。
四方八方アンパンマン。アンパンマン好きの娘は目をダイヤモンドのように輝かせ、アンパンマンから卒業した息子ともう一人の娘は広大な敷地を縦横無尽に走り回り、それぞれがそれぞれに楽しんでいました。
そんな機関員の私は、もはやお役ごめんで、一人アンパンマンの名シーンみたいなのが絵として飾られているゾーンに行きました。そこで一枚の絵(崖沿いで動けなくなっているうさぎさんに対して自分の顔をちぎりアンパンを渡している)を童心(幼児)に帰り、純粋無垢な気持ちで、良い子の味方、正義感、優しい、かっこいい、ヒーローだ!と眺めていました。
10秒、20秒と時間が経ち、幼児、少年、青年、壮年と気づけば童心ならぬ大人心とはきれいごと、いつもの偏屈な著者に戻っていました。自己犠牲することが正義で優しいのかな。アンパンを持ち歩くとか、逆にアンパンを与えないで自律心を養うことが本当の優しさなのでは?同様の効果を生む方法って他にもあるよね。そして、崖の上でパンを渡す前にまずは移動だよね。と…
こんな答えのでない自問を繰り返しながら、結論、まずは、うさぎさんの緊急度を判別して、崖沿いからの移動が先かアンパンを渡すのが先かを考えてそのあとは、動けない理由を聞いて、理由により必要なセクションへつなぐというのが私の出した一連の最適解です。
一人でも絵を見ていろいろな解釈がでるように、複数の人間が交わるとき、きっともっといろいろな解釈が出るんだろうなって思います。答えのないものはどこまで行っても答えはないと思うんです。でもそれが良くて、考えるっていうことなんだと思います。
さて、本業の話に戻して、救急活動ってルールはあるけど答えはないと思うのです。思ったことは、自分が正しいと思う接遇・活動とかって写っている画角の中だけで物事考えていないかな?って気づき、画角外のことを考えることで“傷病者のためには何が最善な活動”か答えのない中での最適解が出るんだと思います。
画角外というのは自分の内外を広げることで、自分だけで考えるよりも隊で考えたらもっと最適解に近づくと思うのです。でも、現場ってそんな暇がないときが圧倒的多数ですよね。だから、日常から隊でいっぱい考えて、色々と訓練して、ってやるからを限りなく最適解に近い状態で出動できるんですよね。
さて、パパから変身して市民のヒーロー救急救命士が出動します。

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