月刊消防 2024/09/01, p71
仙人の弟子(たぶん1号)
リンク
気が付いたら、40代も間もなく終わろうとしているが、30代の 消防人生は波乱万丈だった。30代前半で救急救命士となって、救 急隊から初めて事務部門に異動した。各隊がよりよい活動ができる よう様々な企画立案、各種交渉、調査や調整等々、 日々時間に追われて、毎日、最終バスで帰路に着く生活。 気付いたときには、心と身体の悲鳴を自分自身では感じることがで きない沼にハマり、どっぷりと闇期に突入していた。
当時は、言葉数が少なく笑顔がなくなっていたようで、上司から「
そんな生活が数日続いたある日、とある公園の湖を見ながら煙草を 吸っていると、仙人の風貌の方(多分、公園にお住みの方) が気付いた時には隣にいて、今でも鮮明に覚えている「 兄ちゃんタバコ1本くれ」の一言。煙草を1本渡し、 吸い終わり際に一言「兄ちゃん、しけたツラしているな」
ん!?、今なんと!?よくわからない思考が暴走した。絶対この仙 人より幸せなハズだと勝手に脳内覚醒した記憶がある。
ん!?、今なんと!?よくわからない思考が暴走した。絶対この仙
帰宅後、心の知れた盟友たちへの、昼の出来事を電話攻撃。ひたす ら仙人との出会いしゃべりまくり。笑い話のせいで、なぜだか、 心が晴れてきた。翌週には当面残業は控える条件で通常勤務に復帰 し、夜までの公園生活は1週間で終わりを迎えた。
気持ちが落ち込む原因や解決方法は千差万別で、絶対にこれという 答えはない。ほんの少しのきっかけで、ガラっと変わることがある 。
今思うのは、仙人は「心の開放スイッチ」を押してくれた人(経費 :煙草1本)。
最大の支えは、早い段階で異変に気付いた盟友や上司。改めて認識 したのは、上司に恵まれたのもあるが、身体と家庭大事、 仲間大事、どんな出会いも人の繋がりは大切。
どんな仕事などでも行き詰った時には、一人で抱えず心を許す仲間 に話すことも大事。無理せず自分を大切にすることで、仕事の活力 を維持してより多くの住民を助けることに繋がる。
仙人は気づいていないであろうが、私の人生の岐路に大きな影響を 与えた人物である。
最大の支えは、早い段階で異変に気付いた盟友や上司。改めて認識
どんな仕事などでも行き詰った時には、一人で抱えず心を許す仲間
仙人は気づいていないであろうが、私の人生の岐路に大きな影響を
そろそろ、あの公園に行って仙人にお礼をしようか。煙草1カート ン買って。

リンク


コメント