161106今野祐樹(南富良野消防)田舎の消防職員としてできること

 
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主張

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161106今野祐樹(南富良野消防)田舎の消防職員としてできること

今野 祐樹(こんの ひろき)

富良野広域連合富良野消防署南富良野支署 41歳

出身地 北海道上川郡和寒町

消防士拝命 平成5年

救急救命士合格 平成14年

趣味 自転車、ギター

消防人生20年以上が過ぎた現在、私がもっとも大切にしていること。

それは「地域に根ざす心」です。

しかし、私自身若い頃からこのような考えを持っていた訳ではありません。ここは田舎の消防であり、消防として本来の活動をすることは当然のことながら、他にも地域住民から求められていることがあるということを、ある先輩からの一言で気付かされました。

それは何かというと「地域に貢献すること」でした。

田舎といえども仕事だけをしていればいいような感覚でいては、いつまでたっても地域には溶け込めず、名前すら覚えてもらえないのが現実ですし、地元出身者でなければなおさらのことです。私は職員会議など事あるごとに町内会行事、町のイベント、少年団活動等への参加等を後輩に呼びかけています。

「消防の人って出動ない時は暇でいいよね?」

そんな言葉を時たま耳にしたとき、地域住民の多くからそう思われていることに悲しみを覚えたこともありました。実際には出動に加え、日常の訓練や点検業務、そして何といっても町役場並みの事務があります。正直暇だと思ったことは一度もなく、逆に非番週休返上で仕事をすることも珍しくありません。この仕事量について地域住民一人一人にわかってもらうことなどとても無理な話ですが、自らが地域の行事等に参加し、地域住民と接する機会を作ることで、少しでも自分たちの存在をアピールし、消防の仕事を理解してもらうことはできると考えました。

例えば私の住んでいる町内会には数名の消防職員が住んでおり、各種町内会行事に積極的に参加協力しているわけですが、その中でも葬儀の際にお手伝いとして真っ先に頼りにされ協力することもしばしばあります。

そういう場に行くと、普段なかなか顔をあわせることのない年配の方々とも接する機会があり、だんだん顔見知りになっていきます。すると、会うたびに消防に対する意見を言ってくれたりしますが、時には厳しい意見を言われることもあります。それについて、こちらが改めなければならない部分については真摯に受け止め、誤解されているような場合には、できるだけわかりやすく説明し、理解してもらえるように努力しています。

すると「あーそうなの? 知らなかったわ? わかったよ?」などと言ってくれることが結構多いのです。

そんな地域の活動に顔を出すにつれ、「救急車を呼ぶときはあなたに来てもらいたい」などと冗談交じりで言われることも多くなってきました。少しずつではありますが顔の見える関係は着実に広がっていることについて考えると、このような活動を続けてきて良かったと思っています。

どんな方法であれ、地域に貢献する方法はあると思います。物事の損得ばかりを考えて行動するのではなく、地域にねざす心をもって行動してほしいと思います。


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16.11.6/2:23 PM

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