090331救命センターありがとうなぁ

 
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090331救命センターありがとうなぁ

作)龍魔

勤務交代前の8時頃普通の電話が鳴りました。
「はい南国消防です」
「あっ、龍魔くんじゃなかけ?・・・」近所のかあちゃん
よく俺の声分かったな。あんたは相当な龍魔マニアだ・・・
「救急車で行きたかたっどん、よかけ?」
「どげんしたと?」
「あたいがえ○○○子じゃっどん、妊娠しちょって、もう臨月じゃっと、朝に出血しっせえ・・・、今もお腹痛がって、張っちょったっち」
「うん分かったど、じゃれば救急車むかわすっでな、もう少しくわしっ教えっくれんけ」
「うんにゃ、うんにゃ、お父さんにながらるっし、騒ぎにしたくなかで、消防に行きたかと」
「わかった、じゃればまっちょっできやんせ。もう少し教えっくんやい」
(「こら、こいから妊婦がくっで救急出動の準備をしちょけ」と隊員へ周知)
「かかいつけ病院と、妊娠何週かと、今ん状態を教えてくれんけ」
「うんにゃそいがさぁ、病院にいっちょらんとよ、妊娠何週かもわからんし、相手もわからんとよ」
「わかったとりあえず病院探すっで・・・」

30代独身女性。バイト生活。彼氏多数。龍魔の飲み友達。高校の後輩。
隣町へ向かえと指令を出した。
ここからが、龍魔の腕の見せ所、署に残り病院を片っ端から探す。
この辺に産婦人科はまずない・・・・さらにかかりつけもなければ、検診にもいってないし、母子手帳もない。
こんな話は都会の話だと、ニュースを見るたび思っていた。
こんな山あいの老人ばかりの町に、そんな子がいるなんて・・・・

まっ病院を探そう、今日は運悪く祝日か・・・・さらに診察前の8時前だ。

隣町の公立病院に連絡する。産科の体制は整ってなくて受け入れ不能。個人病院はどこも電話にもでてくれない。困ったな。隣町は諦めて県境を越えるか。。。

時間はドンドン過ぎて行くし、救急車はドンドン都会へ走って行く。

あっ「困った時は、救命センターへ」龍魔の頭の中での標語がある。
そうだ、ホットランで電話してみよう。なるべく、訛らないように標準語で話そう♪
「あのー南国消防の龍魔です。患者の受け入れをお願いします」
男の先生と思う方が対応してくれる。
「あと5分したらもう一度ホットライン鳴らして下さい。それから、今日のここの産科のサポートはA病院ですから」
と一喝。だめかな?と思い5分待つ。
5分後再び電話する、同じ先生が出てくれた。
「南国の・・・お産の件で・・・」
「あっ診ますよ。連れて来てください。」
「どうもありがとうこざいます」
「到着までは1時間半くらいですか」
「じゃったらですね・・・」訛ってしまった。。。

そんなことで、子供が無事に生まれました。おじいちゃんもおばあちゃんも、龍魔の家にコーヒーセット持ってお礼に来ました。

あとの事は、家族会議でもひらいて、色々と決めればいいさっ。


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09.3.31/6:16 PM

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