脳髄膜炎

 
  • 97読まれた回数:



脳髄膜炎

脳髄膜炎

(AEML投稿より 投稿者 versus 玉川)

この間の救急でも見られたのですが搬送中意識が無くなり唇を閉じたまま プープーといびきをかき出してしまう。 この間の病院の診断結果は「脳髄膜炎」という事でしたが・・目をぱっちり見開いたままいびきをかいている。 病院到着2分前まで、何かを訴えるようにストレッチャー上であばれて 上記のような状態になってしまった。
処置として何が必要か?
そして注意点は何か?

髄膜炎は風邪や蓄膿からも波及するので注意が必要です。22歳の普通の男性が鼻炎をこじらせて細菌性脳髄膜炎になって手術をした経験があります。観察としては、通常の脳内出血(視床出血や被殻出血)と同じ。それと体温。40度の発熱もざらです。
処置:呼吸停止に気を付ける。舌根沈下は意識障害があるような髄膜炎では必発と考えて良いでしょう。髄液が化膿するような状態では当然髄液圧が上がり、脳圧が上がります。そうすると脳に血液が行かなくなり脳の機能が損なわれます。脳炎となり一部分に膿瘍(うみが溜まる)ができれば脳ヘルニアとなって呼吸停止がおきる危険があります。暴れると脳圧は上昇しますので危険。でも意識障害患者はよく暴れます。抑制あるのみ。この事例は暴れたあとにいびきをかきだしたのだから、暴れたことで症状が悪化したようです。ほっておくと死んでしまう。
治療としては、原因菌の確定。細菌なら抗生剤の全身+髄液中投与。脳圧低下薬剤(マンニトールなど)の投与、髄液のドレナージ(排出)。膿瘍があるなら開頭して排膿させることもします。

<救急の周辺 目次へ戻る

<OPSホームへ戻る]]>

コメント

タイトルとURLをコピーしました