奈良県広域消防組合 救急ワークステーション
吉井 克昌
最近、業務や業務外でもPDCAサイクルと言う言葉をよく耳にします。
私自身なんとなく使っていたのですが、今一度見直して様々な場面で上手く活用してみようと思い自己学習も兼ねてPDCAサイクルについて、このコラムで書いていこうと思います。
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今回は「訓練の企画」に当てはめて話を進めます。
]PDCAのそれぞれ4つの概念の認識をしっかりもっているか、またサイクルという言葉どおり全体がうまくつなげる認識を持っているかについて思い返していきたいと思います。
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まずP(Plan)計画についてです。
職責上、上司から「何か効果的な訓練を企画しなさい。」との言葉をいただきます。ですが計画は立てれば良いと言うものではないですよね。しっかり現状を見つめ具体的な目標設定を行い、訓練の目的を明確にする。訓練の目的を達成するために具体的にどこに照準をあわせて何を明確にし、訓練参加者に気づいてもらうことを想定して企画立案し、運営側全体でその計画を共有することが大切だと思います。
続いてD(Do)実行です。
進捗を確認しながら実行し、問題が発生したら対応します。「計画倒れ」「不測の事態」の2つの要点を取り除くとスムーズに進むと言われています。消防機関は計画されたことを実行する部分は得意であると思います。
引き続きC(Check)検証です。
得意そうで得意でない部分です。企画についての検証・評価で、訓練後に計画に沿った訓練であったかを振り返ることも大切ですが、訓練中の振り返りも重要な部分です。訓練中にも適時チェックするとともに不都合があればリカバーします。Checkで一番ありがちな盲点は、検証と感想を混同している部分が多くあるというところです。ここは、しっかり振り返りを行いPとDのギャップを明確にしましょう。
最後にA(Action)改善です。
この部分がPDCAサイクルの最重要の部分であり、PDCAサイクルを回す目的そのものです。サイクルという言葉どおり、Planにつながらないと回らなくなり、1巡で終了となります。改善点にしっかり向き合うために、「当事者意識を持つ」「できなかった理由ではなく、やれる方法を考える」「1つずつ確実にクリアする」ということを念頭に次のPlanにつなげましょう。
PDCAサイクルのゴールはPDCAサイクルを回し続けることと言われています。
この概念は様々な場面で応用できると思います。いま一度、救急訓練のみならず救急活動、救急業務へ活かすために、「サイクルとして成り立っているか」「PDCAのそれぞれがしっかりつながっているか」を見直し、改善できるところは改善し、PDCAサイクルを回し続けていきたいと思います。
なまえ 吉井 克昌(よしい かつまさ)
所属 奈良県広域消防組合 救急ワークステーション
出身 奈良県
消防士拝命年 昭和62年4月
救命士合格年 平成10年5月
趣味 旅行、鮎つり
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