190830書評(122)★★★★★うつ病九段

 
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書評
月刊消防2019年8月1日号 p40
 
モアイソング
 
 
 
 

7)書名 うつ病九段
8)著者 先崎 学
9)発行所 文藝春秋
10)値段 1,250円(税別)
11)星5点満点 :★★★★★5点
 
うつ病と聞いて、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか?心の病気であることは理解しているのですが、検査値で示されるものではないので、自分あるいは他の人がうつ病なのか判断は難しく感じます。本書は、プロ棋士の先崎さんを突然襲ったうつ病の、発症してから1年間のつらい闘病生活の詳細が書かれています。うつ病は朝が一番辛く、ベッドから起きるのに体が重く感じ30分かかることもあり、やっとの思いで起きても、体を動かすことが出来ず、頭の中は人間が考える一番暗い「死のイメージ」が駆け巡り、人を死に追いやる恐ろしい病気。病気の程度には個人差があると思いますが、正直これほど厳しい病気とは知りませんでした。うつ病について知りたい方には、一読してみてはいかがでしょうか。
 

私も読んでみました。当直室に本が置いてありました。

「ありがとう」と感謝しました(amazonの書評にも精神科医が同じことを書いています)。うつ病の内面をこれほど詳細かつ軽妙に語っている本は読んだことがなかったからです。

うつ病は病気です。正常の反応である「落ち込み」「くよくよ」「迷い」とは全く違います。この本を読み始めてすぐに理解できます。

もう一つ理解できることは、誰でも鬱になる可能性があるということ。医学書には「真面目」「融通のきかない」人がなると書かれていますが、誕生日に家族全員でカラオケボックスで騒ぐような筆者が鬱になるのです。

自分にうつ傾向があるかなと思う人、周りに打つの患者がいる人は是非読んでください。手っ取り早く漫画をwebで読むのもいいでしょう。この本の内容を忠実に絵に起こしています。

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