心電図100問 心電図読影4 ST-T変化

 
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基本手技

d. ST-Tを見る

ST-Tの変化があれば心筋梗塞か狭心症を思い浮かべましょう。

救急隊の皆さんには心筋梗塞がもっとも大切です。

心筋梗塞の波形の変化には順序があります。始めにSTがグングン上昇してきます。半日経って異常 Q 波が出現しだし、1週間ほどで冠性T(左右対称に窪んだT)が出現します。

実際の心電図では↓こうなります。これは心筋梗塞発症直後の心電図です。V1からV5までSTが異常に上がっており、異常Q 波はまだ明らかではありません。

ST-Tの変化として重要なものに狭心症があります。狭心症には2種類あって、血管がつまりかけていて心臓に満足に血液を送り込めない「労作時狭心症」と、寝ているときに突然血管が痙攣するため血液がほとんど運べなくなる「異型狭心症」です。この2つは心電図の変化パターンが異なります。

ここでは労作時狭心症を見てみましょう。運動をさせるとST-Tが大きく下がっているのが分かります。

異型狭心症↓ではST-Tが上昇します

はっきりとした違いが分かると思います。


まとめ

ST-Tの変化を発見したときには

  1. ST-Tが下がっていれば狭心症を疑う
  2. ST-Tが上がっていれば心筋梗塞を疑う。
  3. ST-Tが上がっている場合には異型狭心症も考えられる。

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