手技4:ラリンゲルマスク

 
  • 455読まれた回数:
基本手技

OPSホーム>基本手技目次>手技4:ラリンゲルマスク

基本手技4

ラリンゲルマスク

提示: 西村 和彦

紋別地区消防組合消防署 救急救命士


ラリンゲアルマスクはこんな形をしている
ラリンゲアルマスクはこのように喉頭を塞ぐ形で気道を確保する
カフ用の注射器を用意する。
空気を入れてカフに漏れがないか確かめる。カフを膨らませた状態でゼリーを付けるとまんべんなく塗れるのでいい。
カフの漏れを確かめたら、このように指を当ててカフの空気を抜いていく。そうすれば自然といい形(スプーン型)になる。
空気を抜いてスプーン型に整える。


1. 普通の手技

挿入前に枕を取る。頭部も後屈させる。
枕は取る。気道確保の要領でのどをそらせる。できるなら肩枕を入れたほうがスムーズにはいる。
挿入のコツ。自分の腹をLMで刺すつもりでLMを入れる。この方向に力をかけることによりLMは硬口蓋に強力に押しつけられて滑っていく。
挿入のコツはここ。下に入れるのではなく、患者の頭に押しつける方向で押していく。チューブがしなるくらいがちょうどいい。
入りづらいときには顎を広げてもらう。
カフが咽頭後壁を越えたら人差し指を使ってチューブを押していく。これはよけいな力を掛けて患者ののどを痛めないための手技である。

押し込めるところまで押し込んだら、チューブから手を離して空気を入れる。そうするとカフが膨らむことによってチューブが5mmほど持ち上がる。この場所で固定する。
テープ固定の前にバッグをつないで呼吸をさせる。
LMの黒い線は中心を示している。鼻梁に合わせるようにしよう。
テープは上顎から貼っていく。そうするとテープが動かないので固定が良くなる。

バイトブロックは二つ用意する。チューブの左右に入れることでチューブのぐらつきがなくなる。


2. うまく入らないとき

チューブが喉頭まで送り込めないのはカフの先端が折れ曲がっていることによる。折れ曲がりは同じLMを何回も使用することによってひどくなってくる。
カフは空気を入れれば先端が折れ曲がることはない。カフの空気を抜いて挿入に失敗した場合にはカフに空気を入れて挿入を試みる(旭川・矢野救命士が報告している。AEMLデータページ参照

3. 足側に立ってLMを入れる手技

足側に立って入れる手技。旭川の山田博司が報告している(AEMLデータページ参照)。こつは左手の親指でチューブを硬口蓋に押しつけ続けること。LMの入れる方向は患者の頭のてっぺんへ。そうするとカフが硬口蓋と咽頭後壁を擦りながら喉頭へ入っていくのがよく分かる。
カフが咽頭を通過したら、親指でチューブを硬口蓋に押しつけつつチューブを押し込んでいく。

4. 回転させる手技

どうしても入らない場合にはエアウエイのようにカフをこちら向きにして(ひっくり返して)挿入する。咽頭後壁に当たったらチューブを回転させると舌根がカフとともに回転して避けられるのでそのあとは普通に入れていく。

5. 喉頭鏡を使う手技

喉頭鏡を使う人もいるが、喉頭鏡はLM挿入の邪魔だし普通は喉頭鏡なしで入れられるので勧められない。


OPSホーム>基本手技目次>手技4:ラリンゲルマスク

06.10.7/2:18 PM

monoka(モノカ)

【jFax】

コメント

タイトルとURLをコピーしました