200816_VOICE#52_あいさつをしましょう

 
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主張

月刊消防2020/5/1, p49


題名
あいさつをしましょう


地元の高校を卒業後、救急救命士の民間養成機関である専門学校に2年間通い、資格取得見込みで当消防本部に採用され、消防士または救急救命士として活動すること18年。私の所属する消防本部では、救急出動のみならず、火災出動や救助出動も兼任しています。特に救急現場では救急救命士として、日々勉強しながら切磋琢磨しているところです。この度、「若手職員の皆さんに贈るメッセージ」をテーマとして、仕事とプライベートにまだまだ勉強中の若輩者ですが、私が思うことをお伝えしたいと思います。40歳を目前としたおじさんの説教にどうぞお付き合いください。


【私自身の「あいさつ」の役割】

私は日頃から大切にしていることがあります。それは「あいさつ」をすることです。子供の頃から学校や地域などで「あいさつをしましょう」とよく言われていますが、子供たちから進んで「あいさつ」をされたときやしているところを見かけたとき、感心させられた記憶があるのは、私だけではないと思います。私もプライベートではスポーツ少年団の指導者のひとりとして、野球をする子供たちと関わっていますが、まずは進んで「あいさつ」をしよう!!と伝えているところです。
皆さんにもお馴染みの「あいさつ」ですが、私にとっては仕事モードのヤル気スイッチであり、またアイスブレーキングとしての役割もあります。例えば、救急現場において傷病者と接触した際、「こんにちは。救急隊の細田です」といったように自己紹介を含めて、まずは「あいさつ」をするようにしています。これは、これから傷病者対応を始めるというヤル気スイッチを入れるとともに、アイスブレーキングとして傷病者との距離を縮めるために行っています。傷病者に接触してからは、緊急度や重症度の判断が自分自身に委ねられ、傷病者の予後が左右されると言っても過言ではありません。傷病者が伝えたいことを伝えやすいようにする土台作りが重要です。

【日常的な「あいさつ」から始めること】

近年、メールやSNS上で絵文字や顔文字を駆使した「あいさつ」はできていますが、いざ面と向かった場合に億劫となり、ちゃんとした挨拶のできない若者も多いようです。若手職員の皆さんからすれば、中堅やベテラン職員からのたわい無い話が苦手かもしれません。しかしながら、その話に耳を傾け、それに応答し、進んで会話をすることは、今後、若手の皆さんにとって必ず役に立ちます。まずは進んで“元気良く”「あいさつ」をすることから始めてみてはいかがでしょうか。ここで、ズバリ言わせていただきます。「あいさつ」ができない若手職員の第一印象は、決して良くありません。これはどこの職場でも言えることです。さらに一昔前のように、若手職員からの「あいさつ」を待つのではなく、コミュニケーション能力が長けている中堅やベテラン職員の皆さんも、自ら進んで「あいさつ」をすべきと考えます。時代は令和となり、1年が過ぎようとしています。互助の精神を常に持ち、互いにコミュニケーションを図ることにより、美しく心を寄せ合う職場にしていきましょう。

【〆の「あいさつ」】

最後に、「あいさつ」を辞書で調べたところ、「人に会ったときや別れるときに取り交わす礼にかなった動作や言葉」とあります。救急活動では、病院から引き揚げ前に「お大事にしてください」と言葉をかけてください。また、仕事を終えた際は、「お疲れ様でした」と仲間と言葉を交わし、仕事モードのスイッチを切ることも忘れずに。

 

 


【プロフィール】

 


名前:細田 一彰(ほそだ かずあき)
年齢:38歳
所属:安来市消防本部
出身地:島根県安来市
消防士拝命:平成14年4月
救急救命士資格取得:平成14年5月
趣味:旅行 野球

主張
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