病院が救急隊に望むこと

 
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症例

OPS#6 症例検討 指定発言

「病院が救急隊に望むこと」

澤田成子

歌登町国民保険病院 婦長


配布プリント

1)救急医療は、「事故や急病による傷病者に対して適切な医療行為を実施すること」であり、救命のための処置を最優先して行う。
傷病者の発生現場から搬送中および医療機関での治療処置が一貫して適切に行われる体制を必要とする。

2)病院の役割

『いつ、いかなる時でも、救急患者を迎える体制を整え、患者の命を一刻でも早く救う』

3)救急患者の看護の目標

『生命の危機に直面している患者を救命し、心身共に安定させることである』

4)救急状況にある患者の特徴

(1)身体的特徴〜死に直結

永久に身体の形態や機能を喪失しやすい生理学的変化が起こっている。

(2)心理・社会的特徴〜不安、死の恐怖、状況を正しく認知、判断出来ない場合がある。

5)患者の状況把握

急変した患者、救急室を訪れたり、運ばれた患者

どのような損傷や問題があるか把握しなければならない

(1)状況把握のABC  以下の順序で2分以内に行う

・Airway(気道)気道の閉塞がないかチェックする

・Breathing(呼吸)十分な呼吸をしているか

・Circulation(循環)頸動脈または大腿動脈を触知し拍動を見る

(2)全体的な外観、意識レベルの把握

・意識は清明か(時、所、名前などの質問に答えられるか 基本的事項の聴取

・瞳孔の状態をみる

・耳・鼻・口からの排液の有無

・頭部と頭皮に外傷・陥没骨折・血腫

・口唇のチアノーゼ、舌および口の中の状態

・頸部:頸動脈は触知できるか

・胸部:衣服を脱がせてみる(外傷・変形・発疹の有無、胸郭の動き、呼吸音を聴診器で聞く、心尖部の拍動を数える)

・腹部:腹部膨大・腫瘤・外傷・瘢痕の有無、皮膚の色、腸雑音、腹痛、腹部全体の触診

・外陰部:会陰部に外傷・腫脹などの変化はないか

・手足のしびれ・麻痺・色など

・動脈の拍動とリズム

・血圧の測定

・浮腫:足背部で調べる


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