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「整理」と「整頓」

「整理」と「整頓」

2018年2月25日日曜日

 引き継ぎの朝、私はいつも同じ光景を見る。昨日、綺麗にして帰ったはずの机に書類の山。バインダーに挟まれているものや二つ折りにされたもの。印字されている面に、ボールペンでシャッっと斜め線がある書類は、「裏紙として使ってね。」のサインだろう。一人に一つの机がない私の職場の場合、相手がこうだと(特に上司の場合)、朝のルーチンワークは机の整理整頓から始まる。処理の仕方がわかる書類ならまだいいにしても、24時間、別の人が仕事をした机なだけに、何の種類だかさっぱりわからないものも混ざっている。そういった場合は、一つずつその先輩に聞いて、書類の経緯、処理の進捗を確認しなければいけない。わからないからという理由でそのままにしておくと必ず叱られる。

 春休み。小学生の子供が持ち帰った宿題に、4字熟語の意味を調べて来なさいというものがあった。娘が選んだのは「整理整頓」。うちの場合、家内のおかげで整理整頓ブームなので、きっとこの熟語を選んだのだろう。さっそく子供の書いたノートを見てみる。江戸時代の国学者、本居宣長という人は、本棚から明かりもつけずに必要な本を取り出すことができたとか。「どの本棚の、上から何段目、右から何番目にこんな本がある。」と言われて弟子が取りに行くと、その通りあったとか。これが「整理」という意味らしい。ここでいう整理とは、散らかっているものをきれいに片づけることではない。それは「整頓」というらしい。「整理」とは、必要な時にすぐ取り出せる状態にすること。と書いてある。なるほど。

 ということは、見た目はきれいに片付いているのに、必要なときに必要なものがすぐに取り出せない人は、「整頓はできるが整理できない人」ということになり、机の上や書棚が一見乱雑に見えても、必要な時に必要なものがすぐ取り出せる人は、「整頓ができないが、整理ができる人」と言える。いつもあちこち書類を探し周っている先輩のように、両方出来ない人もいるのだろうが、整理整頓、両方できていることが望ましい。習慣とは恐ろしいもので、子供のころに身につかなかった習慣は大人になってから頑張ろうとしてもそう簡単には身につかないものだ。

 ノートの最後にはこう書いてある。「探しものがみつからないというイライラがなくなるから、整理整頓は気持ちが楽になる。だから人のためより自分の健康のためにやった方がいい。だからお父さんも、もっと整理整頓した方がいいと思いました。」

 妻に叱られるよりも、先輩に注意されるよりも、娘から言われる一言が何より心に刺さる。

 社会人としても消防人としても、「整理」ができていると、少なくとも「仕事ができる人」に見える。もっとも整頓されていない救急車なんぞ目も当てられない。これは習慣なので、今年度の目標に加えてみてはどうだろうか。きっと、「良いお父さん」としてのポイントも稼げることだろう。

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