月刊消防 2022/03/01, p57
月刊消防「VOICE」
消防業務を兼任する救急救命士として
プロフィール
氏名:山本佑気(やまもとゆうき)
所属:北はりま消防組合西脇消防署
出身地:兵庫県加西市
拝命年:平成25年
救命士合格年:平成25年
趣味:読書、旅行
特技:将棋アマチュア六段
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北はりま消防組合は兵庫県の中央部にあり、西脇市、加西市、加東市及び多可町の3市1町で構成され、管轄面積は625.40km2、兵庫県全土の約7.4%を占めています。消防体制は、1本部、3消防署、7出張所で、職員数は222名、救急隊は13隊です。
古くから農業地帯として発展してきたため、自然豊かな田園風景が広がっており、本部のある西脇市は日本のへそ(東経135度、北緯35度)と称せられていることから「地理上の日本の真ん中」と言われ、日本の標準時を定める子午線が管内を南北に貫いています。
現在、消防署には警備調査、救急、救助、予防、危険物及び庶務の各係があり、火災があれば係に関係なく全員出動し、交代で救急隊に乗務しています。また、消防本部(総務課、企画財政課、救急課)にも隔日勤務者がおり、同じく火災、救急、救助現場に出動しています(各課、係に救急救命士も在籍)。
出張所には、消防車と救急車が配備されており、事案ごとに乗り換え運用しています。
都市部の救急隊は専任のところが多いと思います。しかし、当本部は上記のとおり兼任救急隊のため、いわゆる「マルチな能力」が必要となります。私自身も現在、西脇消防署で救急救命士として救急業務に従事する傍ら、消防隊の機関員や隊員として火災出動しています。また、昨年までは、火災原因調査に携わっており、火災原因判定書や実況見分調書も作成していました。今後、機会があれば予防係等でも業務し、更なるスキルの習得を図りたいと考えています。
古くから農業地帯として発展してきたため、自然豊かな田園風景が広がっており、本部のある西脇市は日本のへそ(東経135度、北緯35度)と称せられていることから「地理上の日本の真ん中」と言われ、日本の標準時を定める子午線が管内を南北に貫いています。
現在、消防署には警備調査、救急、救助、予防、危険物及び庶務の各係があり、火災があれば係に関係なく全員出動し、交代で救急隊に乗務しています。また、消防本部(総務課、企画財政課、救急課)にも隔日勤務者がおり、同じく火災、救急、救助現場に出動しています(各課、係に救急救命士も在籍)。
出張所には、消防車と救急車が配備されており、事案ごとに乗り換え運用しています。
都市部の救急隊は専任のところが多いと思います。しかし、当本部は上記のとおり兼任救急隊のため、いわゆる「マルチな能力」が必要となります。私自身も現在、西脇消防署で救急救命士として救急業務に従事する傍ら、消防隊の機関員や隊員として火災出動しています。また、昨年までは、火災原因調査に携わっており、火災原因判定書や実況見分調書も作成していました。今後、機会があれば予防係等でも業務し、更なるスキルの習得を図りたいと考えています。
兼任消防の主なメリットは、隊としての「知識の偏り」が少なくなるため、多角的な視点で火災、救急及び救助現場を評価することができ、適切な安全管理や傷病者の管理を行えることです。デメリットは、各分野の知識、技術を深く追求することが難しいことや、救急救命士として救急現場の経験値が少なくなることかと思います。
当本部では、どこの署所や係に配属になっても、消防隊と救急隊の兼務体制は変わりません。よって、最低限消防と救急の勉強は怠らないようにすべきであると考えています。
最後に、日本全国の兼任救急救命士の方々へ、普段の業務に圧迫され、救急の勉強が後回しになっている方も居られるかもしれません。(私自身もそうです・・・)しかし、救急救命士は厚生労働大臣から与えられた国家資格であり、傷病者の身体に侵襲を与える処置を行う医療従事者であることを忘れてはいけません。そして、救急救命士の判断を求められる現場は、内科や外科系疾患だけでなく、産科医療や集団災害対応等、多岐にわたるため、「救急の知識をアップデートする」という意識は常に持っておく必要があるのではないでしょうか。
私自身、消防隊員としても救急隊員としてもまだまだ未熟であり、「現場が怖い」と感じていますが、日々勉強を重ね、質の高い現場活動を追求することが「住民の生命、身体及び財産の保護」と「適切な傷病者搬送」に繋がると考えます。
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